まず必要なのは「小さなストレス」の解消法です。前回お話しした入浴も、まさしく「1日の疲れを流す」という癒しのストレス解消法ですね。しかし、これでは1日1回のストレス解消にしかなりません。
ただ、ここでよく考えてみましょう。お風呂でストレスを解消して、夕食を制限したとする。そうすれば、翌朝は猛烈におなかがすきます。その時の朝食ほどおいしいものはありません。これは報酬ですよね。夕食を制限した報酬が朝食のおいしさ。これが小さなストレスを解消してくれます。ダイエットのストレスを食事で解消するわけです。
ダイエットは、何も絶食しなければいけないわけではありません。そもそもそれでは身体に悪い。ただ食べる内容を考えればいいわけです。何をおいしいと感じるかは人それぞれですが、ご飯の量を減らしながら、こんにゃくや豆腐などで補っていけばいい。市販のダイエット食を利用してもいいですし、単に食事前に水を飲むだけでも効果はあります。摂取カロリーを抑えて、おなかいっぱい食べればいいのです。
ただし、朝だからといって食欲を解放して好きなものを好きなだけ食べるのは、太りやすい体質を作るだけ。朝7時と午前10時の2回に分けて食べた方が太りにくい体質になることは、ある程度証明されているので、従ったほうが賢明です。
おいしい朝食があるだけで、午前中のストレスは乗り切れることでしょう。残るは昼食から夕方にかけて。仕事が忙しければ、落ち着いて食べるヒマもないと思いますが、おなかが空くと逆に集中できないのも事実です。こう時にも、先にご紹介した「小分け食べ」が有効です。ダイエットスナックなどをポケットに入れて、少しずつ口に入れます。そしてとにかく水を飲む。ジュースでもコーヒーでもお茶でもなく、水を飲むのです。
実は、以上が私のダイエット方法でした。もちろん筋肉量を減らさないように、毎朝の腹筋と腕立て伏せは欠かしませんでした。これも、運動だけを独立してやらねばならぬと思うと長続きしないので、意識的に毎朝の行動と関連づけました。朝起きて家を出るまでは、多くの方がある種のルーチンで行動していると思います。それを逆手にとって、筋肉運動をそのルーチンに組み入れたのです。私の場合は朝のシャワーでした。筋肉運動することとシャワーがセットになっているので、シャワーだけでは気持ち悪いわけです。別に1時間も運動するわけではないですし、朝のテレビを見ながらの腹筋であれば、10分もあれば必要回数できてしまいます。
以上、私の体験も含めお話ししましたが、結局大切なのは「準備万端、覚悟して挑め」ということです。そして、成功をイメージする。最近話題のレコーディングダイエットも力を貸してくれるでしょう。ぜひとも試してみて、メタボから脱却してください! 何も考えずに始めるよりも、前もってストレスに耐える用意をしておけば、ダイエットの成功率もずっと高くなるはずです。
筆者紹介
田代真人
マイ・カウンセラー 代表取締役。九州大学工学部機械工学科卒業後、朝日新聞社を経て学習研究社へ。ファッション女性誌「ル・クール」編集者の後、主婦向け実用雑誌 「おはよう奥さん」の創刊メンバーとして、主婦の悩みを解決する「悩み相談センター」を開設する。その後ダイヤモンド社へ移籍し、「ダイヤモンド・ブレイク!」「ビットビジネス」など数々の雑誌を編集長として創刊した後、ビジネス開発本部副部長に就任。2006年、これまでの編集経験から「人々の悩みを解決したい」との思いに至り、マイ・カウンセラーを設立。2007年ダイヤモンド社を退社し、メディアプロデュース業のメディア・ナレッジを創業すると共に、マイ・カウンセラーの代表取締役に就任する。
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