募集広告(強力なブランドがあれば不要)
- 募集する地位に関する広告文は自分で書くか、自分の部下に任せるかすること。世に出す前に人事部門の許可を得る必要があれば、もちろん許可を受けるべきだが、人事部門に説明文の作成を任せてはならない。
- 必要条件については注意深く考える。なぜ、その人物を採用するのか?どの条件が重要で、どの条件はそうでないのか?これらを書き出し、要点をまとめる。
- 採用しようとする組織についての、1パラグラフの説明を含める。それ以上は不要。
- 募集要項によくある決まり文句は省き(「精神的努力を要する」など)、正気の応募者であればそうでないなどと認めるはずがないような条件(優秀な顧客サービススキル、礼儀正しさ、チームプレーができる、問題解決能力に優れる、など)は書かないようにする。
- IT関連の採用については、実際に必要な技能のみを要件リストに載せる。私は、顧客が人材を採用しようとして、バイスプレジデントの募集要項に「Microsoft Wordに習熟していること」、品質保証アナリストの募集要項に「TCP/IPの経験があること」という条件を載せ、可能性を大きく損なっているのに出くわし、それを止めるように説得したことがある。前者についてはばかげた条件だし、後者については何がしたかったのかまったく分からない。
- 募集要項には、社内向けの職務内容説明は使わない。それらの文書には、本来競合他社が知るべきではない情報が多く含まれている。
- 社内でだけ使われる略語を使わない。ある顧客は、関心を集めることができず、IT開発に関する上級職の地位を埋められないと嘆いていた。オンライン上に掲載されていた募集広告を調べてみると、「XCCX開発者」を募集するという記述があり、このXCCXというのはその会社が持っていたビジネス用アプリケーション群の略称だった。この恐ろしげな略語を見出しから外したところ、望ましい応募者が殺到した。