Twitterは驚くほどシンプルなサービスでありながらも、新たに使ってみようというユーザーにとっては理解しにくく、すぐに活用できないという場合もしばしばある。実際のところ、Twitterの持つシンプルさは新たなユーザーに取っ掛かりをほとんど与えないという点で障壁になることもある。
このため本記事では、ビジネスユーザーやITプロフェッショナルがTwitterについて必要な情報を手にできるよう、10個の重要なコンセプトを紹介している。Twitterを140文字の強力なコミュニケーションツールとして駆使するためには、こういったコンセプトについて理解しておく必要があるというわけだ。
誰をフォローするか
まず最初に考えるべきなのは、誰をフォローするかということである。誰を選ぶかによって、あなたにとってのTwitterの有用性が大きく変わってくる。ビジネスユーザーであれば、日頃一緒に働いている多くの同僚をフォローするのがよいだろう。つぶやきの一部はとりとめのないものかもしれないが、他の情報源からは知りようのないプロジェクト状況や、内部事情、問題の兆候を手にできる可能性も高いからである。
もちろんのことながら、ビジネスユーザーとして、あなたが所属している分野や業界の専門家やリーダー的存在をフォローする場合、Twitterは強力な武器となる。このページでは、IT技術者向けの情報源として、積極的にTwitterでつぶやいているITの専門家を100人紹介している。また、あなたの所属している業界におけるリーダー的存在を見つけておくこともお勧めする。そのためにはTwellowといったユーザー検索サイトが役に立つだろう。とは言うものの、最善の方法は、業界の専門家を数人見つけ出した後、彼らのプロフィールページを開き、彼らがフォローしている人々を見てみることである。これにより、業界における他の専門家を見つけ出すことができるはずだ。
新たな人をフォローすることに、ためらいを感じてはいけない。まずはフォローしてみるべきだろう。くだらない内容をつぶやく人だと判ったのであれば、その時点でフォローを解除すればよいだけだ。こういった、価値のないつぶやきしかしない人を選別してフォローを解除するという作業は、定期的に行う必要がある。Twitterではフォローの開始や解除が簡単に行えるため、こういった作業を一定の周期で行うことになるわけである。ちなみに、筆者はTwitterを使い始めて数年になるが、何人もの人に対して複数回、フォローや解除を行ったことがある。
企業におけるTwitterの活用方法についてより深く理解したい、あるいはその他のIT関係の話題をチェックしたいという方は、筆者のTwitterストリーム(@JasonHiner)をフォローしてほしい。
「つぶやく」あるいは「つぶやき」とは何か?
Twitterでは「つぶやく」あるいは「つぶやき」という言葉が用いられている(英語ではいずれも"tweet"という単語で表現されている)。「つぶやく」は、ユーザーがTwitterに投稿することを意味している。例えば、「彼女はMicrosoftとの会議のためにシアトル行きの飛行機に乗るところだということをつぶやいた」というように使われる。一方、「つぶやき」はTwitterへの個々の投稿を意味している。例えば、「彼の先週のつぶやきには、Mac OS X Snow Leopardのスクリーンショットが掲載されているウェブページへのリンクが含まれていた」というように使われるわけである。
「RT」とは何か?
これはTwitterチームによって開発された機能ではなく、Twitterユーザーによって考え出された使い方であり、RTを用いることで、他のTwitterユーザーの興味深いつぶやきを再度自らでつぶやいているということが示せるわけである。例えば、他の記者(例えばHarry McCracken)がTwitterでつぶやいたニュース速報を再度自らでつぶやきたい場合、「RT @harrymccracken Google announces it is launching its own private space program」(@harrymccrackenの投稿の再投稿:Googleが独自の航空宇宙関連プログラムを発表)といった形式でつぶやくことになる。
RTを行う理由は、私をフォローしているすべての人がHarryをフォローしているわけではないため、そしてつぶやきの内容が重要かつ興味深いものであり、できるだけ多くの人々に知らせたいためである。つまり、これは口コミのソーシャルネットワーキング版に相当するわけだ。
なお、Twitterは2009年8月、ユーザーがスムーズにRTを行えるよう、該当機能をtwitter.com自体に実装すると公式に発表した。また、新たに開発されるRT機能はAPIとしても提供される予定となっている。