経済産業省は9月24日、CSKホールディングスが提出していた事業再構築計画を審査し、「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」(産業活力再生法)の要件を満たしていることを認定したと発表した。CSKホールディングスは今後、事業再構築計画に沿って金融サービス事業から撤退して情報サービス事業に経営資源を集中、事業の再構築を図る。
事業再構築計画によれば、CSKホールディングスは不採算部門の金融サービス事業から撤退し、経営資源を情報サービス事業に集約する。情報サービス事業では、新サービスの開発とコスト削減を通じて事業を再構築する。
CSKホールディングスでは、文教・教育向けにBPR(ビジネス・プロセス・リエンジニアリング)分野で新サービス提供する予定。具体的には、(1)CSKシステムズが開発した「新教務・学生サービスシステム」の販売、(2)CSKシステムズ西日本が大阪大学と実証実験を行った「学生レスポンスシステム」のサービス化、(3)米国のBlackboardが提供する教育機関向けシステム「Blackboard Outcomes System」の販売の、3点が柱となる。
同社では新サービスの売上高を、2013年3月期には全売上高の1.57%以上にまで成長させることを目指す。
また事業再構築計画には、合同会社ACAインベストメンツを引受先とする第三者割当増資を実施するとともに、住友信託銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほコーポレート銀行との間でDES(Debt Equity Swap:デットエクイティスワップ、債務の株式化)の実施で増資を行うことも含まれている。これらの施策により、自己資本を充実させ財務体質を強化させる。
CSKホールディングスは9月上旬に資本増強の詳細を公表するとともに、情報サービス事業強化を目的として住商情報システムと業務提携の協議に入ったことも発表していた。