What's up man?
前回、人には目に見えない「Imaginary Wall」という壁があり、その壁を乗り越えて「Personal Space」に入り込まれると不快に感じるというお話しをしました。そして、グローバルで活躍するビジネスパーソンを目指すのであれば、「Identity」をしっかり持つことが重要であるということも申し上げました。
しかし、社会の中での人間関係は日本人同士であっても難しいもの。それが全く違ったカルチャーで育った外国人となるとさらに難関度があがり、我慢したり泣き寝入りしたりといったこともあるでしょう。しかし、自分なりの許容範囲を決めることもIdentityのひとつです。今回は、あくまで私個人の考え方として、外国人上司と距離感を保つノウハウをお話ししたいと思います。
こんな時はどう反応すべきなのか
まず物理的な距離感を軽い順に並べると、次のようになります。
- 話をする距離が近い
- 握手をする
- 身体に触れる
- ハグ(抱擁)する
- キスをする
一般的な許容範囲は2までだと思います。ただし1の場合でも、極端に離す距離が近く他の意図が感じられるような時には、拒絶する態度を示してもいいと思います。
そのような時は、手の平を立て、身体には触れず押すようなジャスチャーをしながら遠ざかり、少し不快感のある目をしつつも口角だけは上に上げた不自然な笑顔の状態で、「Excuse me」と言いましょう。この時、間違っても日本語の感覚で「I'm sorry」とは言わないで下さい。自分の過ちだという意味になってしまいます。
握手をする時も、真剣な目と、口角をつりあげること、そして手はしっかり握るという3つを守ると、その後で変になめられる確立がぐっと落ちます。何をしても長時間手を離さず、最悪なでたりするのであればアウトですね。きちんと不快である意思を表明すべきです。
万が一、握手をした後に不必要に身体に触れられたのであれば、触れた手をつかみ、口角は下げ、きつい目をして「Excuse me」と強い口調で言いましょう。
ハグに関しては賛否両論あると思いますが、基本的に嫌であれば手でガードして優しく引き離していいと思います。ここでも、ニュアンスで「Excuse me」を口調で使い分けるか、「ハグは外国人にとって当たり前なのは分かっているけど私にはちょっと」というニュアンスであれば、「I'm sorry, but...」といった反応もありでしょう。もちろんハグされることに全く抵抗がない人は、そのままハグに応じていいと思います。
要はこちらの意思をどう表明するかなので、自分の不愉快度合いや相手に対して表示したい意思レベルの度合いで口調や表情をメインに表現すればいいでしょう。難しい表現を暗記する必要はありません。まずは「Excuse me」を使いこなしましょう。
マナー違反にはお仕置きを
さて、ハグはいいけれど、今度はキスまでされてしまった! なんてことがあった場合、本当に嫌であればひっぱたいていいと思います。今後の被害者を減らすためにも意思表示ははっきりと。日本人の弱みを知ってつけこむ外国人もいますから要注意。私はそんな外国人は大嫌いです。ビジネスの場でキスまでされるようなら、訴えてもかまわないほどですからね。「I'll sue you」(訴えてやる)という言葉を胸に秘めておくとよいでしょう。
怒りの表現としては、相手をにらみつけて「Who do you think you are?」(何様のつもり?)という表現も効果絶大ですので覚えておきましょう。大事なのはIdentityをしっかり持って、意思表示をすることです。