IPA、Linuxカーネルバージョン間の互換性情報を公開

吉澤亨史

2009-10-15 12:00

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は10月14日、オープンソース情報データベース「OSS iPedia」において、Linuxカーネルバージョン間の互換性に関する情報を公開した。

 オープンソースのOSであるLinuxのカーネルはコミュニティベースで開発が進められており、改良や更新が活発になされている。しかし、仕様の変更に関してはドキュメント化が十分でなく、変更点を把握するにはカーネル利用者が各自でソースコードを読む必要がある。このため、互換性の確認作業などに多くの工数がかかる場合がある。

 そこでIPAでは、2006年度からLinuxカーネルバージョン間の互換性をテストするツールの開発を進めてきた。また、互換性チェックのためのテストプログラム作成にあたっては、北東アジアOSS推進フォーラムの共同開発プロジェクトとして、約300のシステムコールについて日本、中国、韓国で分担開発し、網羅性を高める取り組みをしてきたという。

 IPAはこの自動互換性テストツールを使った結果を、OSS iPediaで公開している。対象としているカーネルにバージョンアップがあると、テストを自動的に実行し、互換性データを追加するという。また、異なるカーネル間のシステムコール動作の違いについても自動的に検出し、その情報を公開するとしている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI を活用した革新的な事例 56 選 課題と解決方法を一挙紹介

  2. ビジネスアプリケーション

    生成 AI の可能性を最大限に引き出すためにできること—AI インフラストラクチャの戦略ガイド

  3. ビジネスアプリケーション

    業務マニュアル作成の課題を一気に解決へ─AIが実現する確認と修正だけで完了する新たなアプローチ

  4. ビジネスアプリケーション

    調査結果が示す「生成 AI 」活用によるソフトウェア開発の現状、ツール選定のポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    ITSMに取り組むすべての人へ、概要からツールによる実践まで解説、「ITSMクイックスタートガイド」

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]