消費電力やCO2排出量を見える化--NEC、PC対象の省エネサービスを展開

田中好伸(編集部)

2009-11-02 19:36

 NECとNECフィールディングは11月2日、オフィスPCの省エネ化を促進する省エネオフィスサービス「エネパルPC」を製品化、販売を開始したことを発表した。SaaS型で提供する。

 エネパルPCは、両社が開発したソフトウェアで、PC1台ごとの消費電力や二酸化炭素(CO2)の排出量、電力料金などを“見える化”する。PCのエンドユーザーやシステム管理者に“気づき”を与え、消費電力やCO2の削減活動を促進するとしている。

エンドユーザー向け エンドユーザーPCに表示される画面イメージ。設定された削減目標に対する遂行状態が把握できる

 また、CPUやメモリなどPCの構成部品の使用率、キーやマウスといった入力状況などからエンドユーザーの日々の行動パターンをデータベース化する。エンドユーザーの過去の行動パターンから将来予測を行い、エンドユーザーの特性にあわせた節電モードの切替を自動的に設定する。

 システム管理者側で全社のCO2削減目標値を設定すると、各PCが割り当てられた目標値を認識して、業務に支障をきたすことなく、自動的に消費電力をコントロールできるとしている。設定された目標が達成できそうにない場合は、注意を促すメッセージを発信するという。

 管理ソフトは、部や課などの単位でCO2削減目標と進捗を容易に集計する。その結果をグラフや表でわかりやすく表示できるようになっている。ユーザー企業は、自社の省エネについて計画から導入、運用、実績確認、さらなる改善というサイクルをサーバやストレージだけでなく、オフィスPCにまで拡大できるとしている。

 販売価格は、ライセンス1000台で96万円(税別)、12月から出荷を開始する予定としている。NECとNECフィールディングは、今後3年間で200万台への提供を目標にしている。累計でCO2削減量4万1000トンに相当、3年目のCO2削減量はスギの木210万本になるという。

管理者側 環境管理者向けの画面イメージ。組織全体、部課単位など管理下のPC全台の状態をグラフや表で把握できる。表示された情報は、テキストデータとしてダウンロードでき、加工・分析して環境管理に利用できるという

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]