日本インフォア・グローバル・ソリューションズ(インフォア)と京セラコミュニケーションシステム(KCCS)は11月19日、製造業を対象に連結経営を支援する統合基幹業務システム(ERP)ソリューションで協業することを発表した。
KCCSは、製造業のグローバル展開と連結経営の支援を目的に、製造業分野で実績あるインフォアのERPパッケージ「Infor ERP LN」(旧SSA Baan ERP)の提供を始める。KCCSはまた、Infor ERP LNと京セラグループ独自の経営手法を実装したパッケージ「The Amoeba」を組み合わせて、経営管理ERPソリューションとして提供する。
京セラの部門別採算制度を軸とした経営管理手法“アメーバ経営”のノウハウで、グローバル連結経営でも有効な利益管理の実現を支援するとしている。早ければ2015年から強制適用が始まると見られている国際会計基準(IFRS)への対応に向けた連結経営管理基盤の確立につながるものとしたい考えだ。
グループ企業で共同利用が可能なITインフラとして、KCCSが提供するD@TA Centerを利用することでSaaS型サービスも提供する。グローバル展開でのIT戦略をコスト面からも支援したいとしている。
インフォアでは、KCCSとの協業で「製造業向けに現実的なソリューションを提供できるようになった」としている。インフォアのサービス指向アーキテクチャ(SOA)戦略である「Infor Open SOA」のコンポーネントとしてロールベースのユーザーインターフェースを提供する「Infor MyDay」を基盤として、KCCSの連結経営管理とInfor ERP LNの情報を収集して、担当者や経営幹部に必要な情報を提供して、グローバルレベルの経営の見える化とリアルタイム経営を加速させていきたいと説明している。