MicrosoftのInternet Explorer 7に存在する深刻度が緊急(リモートから悪用可能)な脆弱性に対する攻撃コードがインターネット上で公開され、コンピュータセキュリティの専門家はそろって「今すぐアップグレードするように」という警告を出している。
米国時間11月21日に公開されたアドバイザリによれば、この脆弱性がマルウェアによる攻撃で利用された場合、IE6またはIE7を動かしているWindowsマシンの制御を奪われる可能性がある。
問題の要点は次の通りだ。
Microsoft Internet Explorerに脆弱性が発見された。この脆弱性が攻撃者に悪用されると、影響のあるシステムが侵害される可能性がある。この問題は、特定のCSS/STYLEオブジェクトを"getElementsByTagName()"メソッドで読み出した際に、MicrosoftのHTML Viewer(mshtml.dll)内のダングリングポインタによって引き起こされるもので、攻撃者はこれを利用することで、影響のあるブラウザをクラッシュさせたり、ユーザーを誘導して悪意を持って作成されたウェブページを閲覧させることによって任意のコードを実行することができる。
この脆弱性は、完全にパッチが適用されている、Internet Explorer 6および7を利用しているWindows XP SP3上で確認されている。
IE 8にアップグレードできない(あるいはするつもりのない)IEユーザーは、インターネットおよぼローカルイントラネットのセキュリティゾーンで、アクティブスクリプトを無効にすべきだ。
Symantecのセキュリティ研究者は、公開された攻撃コードをテストした上で、近い将来に完全に機能する信頼性のある攻撃コードが登場するだろうと警告している。
もしこれが現実になれば、攻撃者はウェブサイトに攻撃コードを埋め込み、閲覧者を感染させることができるようになる。攻撃者が攻撃を成功させるには、攻撃対象を悪意を持って作成されたウェブページか、攻撃者が制御下に置いているウェブサイトに引き寄せる必要がある。どちらの場合も、攻撃にはInternet ExplorerでJavaScriptを実行させる必要がある。
(編集部注:本稿執筆後、Microsoftは緩和策を提示するアドバイザリを公開した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ