Salesforce.comは、米国にて開催されたイベント「Dreamforce '09」にて、BMC SoftwareおよびCAの2社それぞれと戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
BMCはITサービス管理ソリューションをクラウド化
まず、BMCとのパートナーシップでは、Salesforce.comのクラウドプラットフォーム「Force.com」上で、BMCのITサービス管理ソリューションを提供する。その第1弾として両社は、サービスデスクに不可欠な基本機能とプロセスの共同ソリューション「BMC Service Desk Express on Force.com」を提供する。同ソリューションにて、クラウド環境に対応したサービスデスク、セルフサービスおよび在庫管理機能を提供する。
BMCのCEO、Bob Beauchamp氏は、Dreamforce '09の基調講演に登場し、「企業のCEOは、サーバなどのIT機器には興味がないが、IT部門が提供しているサービスには興味を持っている。製品をクラウド化することで、まさにそのサービス部分のみを提供できるようになる。Force.com上でわれわれのソリューションを提供することで、BMCの顧客はこれまで以上に簡単にIT環境を自動化でき、短期間で投資対効果が得られるようになる」と述べた。
BMC Service Desk Express on Force.comは、2010年第2四半期に提供される予定で、両社はマーケティングと販売を共同展開するとしている。
CAはアジャイル開発ソリューションをクラウド化
一方、CAとのパートナーシップにおいては、Force.com上でアジャイル開発ソリューション「CA Agile Planner」を提供する。CA Agile Plannerにより、Scrumやエクストリームプログラミングなど複数の開発メソドロジを同時に管理できるようになるという。
CA Agile Plannerは、主に開発プロジェクトなどのプログラムを管理する「CA Clarity PPM」と統合されている。CA Agile PlannerとCA Clarity PPMを統合することで、開発メソドロジに依存しない総合的な管理および制御環境が実現するという。
CAのCEO、John Swainson氏は、「CA Agile Plannerによって両方のテクノロジを生かし、規模の大小を問わずあらゆる企業の開発者に高い価値を提供したい。Force.comをベースとしたCA Agile Plannerによって、メソドロジに関係なく、質の高いクラウドサービスを開発し、より短い期間で市場へ展開することが可能となる」としている。
CA Agile Plannerの提供開始時期は2010年上半期となる見込み。マーケティングはSalesforce.comとCAの2社で共同展開する予定だ。