ITホールディングスグループのネクスウェイとドリーム・アーツは11月25日、多店舗運営で本部と店舗間の情報共有とコミュニケーションを促進するSaaS型サービス「店舗matic」(テンポマティック)の最新版を発表した。新機能は11月27日から提供する。
店舗maticは、流通や小売り、飲食をはじめとする多店舗チェーンビジネスでの本部と店舗のコミュニケーションの共有基盤を提供するSaaS型サービス。お知らせ機能や情報回収(回答フォーム作成、集計)機能、情報ポータル機能、商売カレンダー機能、文書管理機能などを搭載。情報共有とコミュニケーションの質を向上させ、現場スタッフの作業負担を軽減するともに、商売の全体像を把握することで、効率的なオペレーションを支援する。
ドリーム・アーツがシステム開発と運用を、ネクスウェイがサービスの提供と販売をそれぞれ担当している。初期費用は無料。月額のサービス利用料は店舗数で異なり、500店舗で1店舗あたり4200円としている。
両社は、多店舗を運営する企業にヒアリング調査を実施、店舗間のコミュニケーションがスムーズにいかないことで、商機を逃しているというケースが多く見られると説明している。たとえば、他店への在庫問い合わせをメールや掲示板で行うと、情報が氾濫、埋もれてしまうことで、結局どの店舗からも回答が得られずに在庫を切らしてしまうことが見受けられるとしている。
店舗maticの最新版では、他店在庫の問い合わせ業務をより円滑にする業務アプリケーションの雛型を提供する。このアプリケーションを活用すれば、在庫を確認したい商品の品番や個数をフォームに入力するだけで“問い合わせ票”が発行されて、他店に通知できる。
各店舗から配信された問い合わせ票は、ほかの店舗の店舗maticの画面最上部に掲示。見落とすことなく確実に、効率的に伝達できるとしている。問い合わせ票はデータベース化されることで返答の有無や過去の履歴も確認できる。また、問い合わせ票は雛型から必要項目を選択するだけで柔軟に設定でき、業態にあわせたアプリケーションを構築できるとしている。
最新版では在庫問い合わせ機能のほかに業務を効率化させる14の機能を追加している。店舗へのアンケート回答フォームをExcelで作成できる機能を拡充して、入力欄を自由に設定できるようになっている。また、店舗アンケート回答フォームを印刷できる機能も追加している。回答を印刷することで、そのままチェックリストを店頭での確認作業に活用できるとしている。
そのほかの新機能としては、基幹系システムと連携させて、売価変更など作業が発生するものを店舗maticに登録して、店舗matic上で作業の進捗を管理できるようになっている。物流システムからの店舗に商品が到着する予定日の自動配信、販売管理システムからの売価変更指示の自動配信などに活用できるという。