キヤノンによるOceの子会社化で、両社の技術や製品の相乗効果による、顧客へのサービスのさらなる強化が期待される。さらにキヤノンは、Oceの買収により商業印刷市場に本格的に参入し、地歩を築くことができるであろう。キヤノンのこの動きは、プリンティング市場を取り巻く環境の厳しさと、生き残りを賭けて再編が進む市場の状況を表している。
概要
2009年11月16日、キヤノンはオランダのOceとの間で、Oceの買収および連結子会社化で合意したと発表した。キヤノンは今後、市場を通じて株式の公開買い付けを行い、Oceの発行済株式の100%を取得、子会社とする。キヤノンの子会社になった後もOceは、引き続き本社をオランダのVenloに置き、事業活動を継続する。キヤノンとOceは、技術や製品の開発などを共同で行い、両社の顧客に幅広い製品とサービスを提供するといった相乗効果により、顧客へのサービスをより強化することが可能になる。またキヤノンは、商業印刷市場に本格的に参入し地歩を築くことが可能になる。
(ガートナー 三谷智子氏による戦略分析の全文は、「再編が進むプリンティング市場:キヤノンがオランダOceを子会社化」)
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