NTTデータは12月21日、独立系ソフトウェアベンダー(ISV)のエヌジェーケー(NJK)と資本業務提携契約を結び、NJK株式を総額28億2840万円で公開買い付け(TOB)で取得することを発表した。NJKは今回のTOBに賛同を表明、期間は12月22日から2010年2月22日まで。
買い付け価格は1株400円、買い付け予定株式総数は707万1000株。これは、NJKの議決権総数の51.54%になる。TOBが成功すれば、NJKはNTTデータの連結子会社になる。NJKは東証2部に上場しているが、NTTデータはNJKの上場を維持するとしている。
1973年設立のNJKは、NTTやNTTグループ各社を最大の顧客として公共分野や金融分野向けの業務アプリケーション開発、デジタル家電向けの組み込みソフトウェア開発、独自のOCRソフトなどを中心に事業を展開。売上高は113億6400万円(2009年3月期単体決算)、従業員は701人(9月末現在)。
NTTデータとNJKは、事業パートナーとしてソフトウェア開発分野で約18億円、NTTデータ子会社を含めて約26億円の取引実績がある(2009年3月期)。両社では、今回のTOBが実現すれば協力関係をより強固なものにして技術や人材を交流させ、顧客へのサービスの質の向上を図れるとの共通認識を得ている。
こうした経緯で両社がソフトウェア開発事業でノウハウや人材、それぞれの経営資源を相互に補完、有効活用することで、事業基盤の強化と業容拡大、業界での確固たるポジションを確立できるとして、資本業務提携契約を交わしている。
NTTデータは、5月に発表した中期経営計画の中で、グループ事業の拡大、強化を打ち出しており、2009年下半期に豪企業やオランダ企業を買収している。