富士通、ITインフラの運用援サービスで「仮想デスクトップサービス」提供

ZDNet Japan Staff

2009-12-28 13:51

 富士通は12月28日、同社データセンターのクラウド基盤を活用し、企業内ICT機器のライフサイクル管理および運用をトータルに支援する「ワークプレイス−LCMサービス」の販売を開始すると発表した。2010年1月4日より提供を開始する。

 富士通では、2004年より約400社に対してPC向けの支援サービス「PC-LCMサービス」を提供しているが、今回発表された「ワークプレイス−LCMサービス」は、対象となるICT機器を広げ、サービス内容を強化したもの。企業内において多様化、マルチベンダー化するICT機器の調達、導入、日常運用や最新環境への移行など、さまざまな作業を、月額料金で提供するアウトソーシングサービスとなる。

 対象となるのは、富士通製のPCをはじめ、他社製PC、シンクライアント、プリンタ、複合機、オフィスに設置された部門サーバなど、エンドユーザー環境を構成する機器やソフトウェア。また、メールやファイルストレージ、ユニファイドコミュニケーションなどのコラボレーションサービス、ネットワークサービスも合わせて提供する。

 今回の機能強化においては、低い初期導入コストでシンクライアントを提供する「仮想デスクトップサービス(DaaS)」がメニューに加えられている。富士通の所有するクラウド基盤上に、クライアント仮想化管理システムを標準で実装し、DaaS(Desktop as a Service)として提供することで、ソフトウェアの初期導入コストを軽減し、ソフトウェア移行、運用のテンプレートを提供することで導入期間の大幅な短縮を可能にしたという。

 利用料金は月額制で、他社製ハード、ソフト製品を含めたエンドユーザー環境のICT機器が利用できるほか、利用者数や使用台数に応じた従量料金制にも対応している。そのため、ユーザーは資産保有コストの削減、平準化が可能となる。

 また、サービス管理の基盤となるインシデント管理、問題管理、構成および資産管理、資源配布などを行うサービスマネジメントシステムは、富士通のクラウド基盤上に設置。この基盤を標準環境として整備することにより、リードタイムを短縮、初期導入コストを削減し、エンドユーザー環境の運用品質の標準化や品質の向上を図っているという。海外拠点でのエンドユーザー環境の運用も、日本と同一の品質、プロセスで実施される。

 参考価格は、仮想デスクトップサービスの場合、1000台の仮想PC利用時に、1台あたり1カ月5000円。初期導入費は不要。

 サービスメニューの内容については、下表を参照のこと。富士通では、今後3年間で導入企業400社、2000億円の販売を目標とする。

サービスメニュー 概要
ワークプレイスインフラサービス

エンドユーザー環境に必要となるインフラ(パソコン、シンクライアント、複合機、ソフトウェアなど)を月額料金で提供

仮想デスクトップサービス(DaaS) クライアント仮想化環境を短期間で導入し、クラウド基盤から各種ソフトウェアを提供
サービスデスクサービス ICT利用に関するエンドユーザーからの問い合わせ、対応依頼の総合受付窓口を提供
デスクトップマネージドサービス パソコンやプリンタ、複合機などのトラブル対応、資産管理、増移設対応など日々のエンドユーザー環境の最適化をサポート
マネージドプリントサービス オフィス環境に設置されたプリンタ、複合機のライフサイクルサポート
コラボレーションサービス

メール、ユニファイドコミュニケーションなど、業務効率化、生産性向上に貢献するサービス群を提供

サービスマネジメント 日々のサービスレベル管理や変更管理、問題管理を通じて、ユーザーの責任者や管理者とのパートナーシップを構築

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