毎年2月2日といえば、夫婦の日(ちなみに11月22日はいい夫婦の日)、バスガールの日(1920年に初登場)、そしてなぜか頭痛の日となっているのだが、IT業界に身を置く者なら「情報セキュリティの日」であるということを心しておかねばならない。
なんで2月2日が「情報セキュリティ」の日?
情報セキュリティの日は、2006年2月2日に内閣官房長官が議長を務める第7回情報セキュリティ政策会議で「第1次情報セキュリティ基本計画」を制定した日にちなんで設置されたもの。以後、「国民各層の幅広い参加を得た情報セキュリティ意識の向上と理解を深める取り組みを、官民挙げて集中的に実施する」と定められた。
それを実践したのが、日立システムアンドサービス(以下、日立システム)が開催する「セキュリティいろはかるた大会」である。IT業界の振興と人材育成を目指した取り組みの一環として毎年開催されている。例年は新春のイベントをうたい1月下旬に開かれていたのだが、5回目となる2010年は情報セキュリティの日に合わせて、2月2日に実施された。「セキュリティを楽しみながら学ぶ」をテーマに、普段はライバル関係にあるSIerの対抗戦と、情報セキュリティに関心の高いNPO法人対抗戦の2本立てで行われた。
IT人材の確保や情報セキュリティ向上にライバルはない
午前中に行われたSIer対抗の第1部は、NTTデータ、NECソフト、東京計器インフォメーションシステム、日立ソフトウェアエンジニアリング、PFUの5チームに加え、日立システム社内から3チームの、合計8チームによって争われた。
競技開始に先立ち、日立システムの執行役常務兼取締役で、人事総務本部長を務める新美雅文氏が「日本全体におけるIT人材の確保、情報セキュリティ意識の向上という面では(競業各社と)競い合うことは何もない。むしろお互いに情報や知恵を共有し合い、交流していくことが大事だと考えている」と挨拶した。
その後、3人1チームとなり、個人戦と団体戦で札の取り合いが白熱した結果、第1位はPFU、第2位はNECソフトという結果となった。
また、午後に行われたNPO対抗の第2部では、湘南ふじさわシニアネット、骨質改善協会、パブリックリソースセンター、NPOサポートセンター、「育て上げ」ネット、GLI(Global Links Initiative)、日本NPOセンター、市民活動フォーラムみのおの8団体が参加。
団体での優勝は日立システムの営業チームが獲得。個人戦では、湘南ふじさわシニアネットの鉄井光雄氏が見事優勝を果たし、若者を押しのけてシニアパワーを見せつけた。