NRIセキュアテクノロジーズ(NRIセキュア)は、電子ファイル情報資産を重要度別に識別、整理するソフトウェア「SecureCube / Labeling」のサーバ向け製品「Enterprise」の販売と、クライアントPC向け「Personal」の有償サポートの提供を開始した。
SecureCube / Labelingは、クライアントPC側で情報資産を識別、整理するソフトウェアであり、個人向けの「Personal」が2009年10月より無償配布されている。今回、販売を開始する「Enterprise」は、サーバ側で情報資産の利用状況を収集、統合して管理するためのもので、Personalと組み合わせて利用することで、全社レベルで統合的な情報資産の管理を可能にするという。
「SecureCube / Labeling Enterprise」では、Personalを使って利用者が付与した情報資産に対する「機密」「関係者限」「社内限」といった重要度別のラベル情報を自動的に収集し、統合的な情報資産管理台帳を作成することで電子ファイルの情報資産を明確に把握できる。また、利用者が付与する重要度別のラベル情報ポリシを、すべてのユーザーに対して強制的に統一することで、会社のラベル付与ルールに従った重要資産ファイルの作成、識別が可能となり、企業が抱える社内ルールと現場でのギャップを埋めるとしている。
さらに、ラベル付与のログや重要資産ファイルの利用ログだけでなく、印刷履歴ログや重要度の変更ログを取得。また、重要資産に対するアクセスのランキングなども検索可能なため、より高度なセキュリティ対策を実現するとしている。Enterpriseは、比較的利用規模の大きい企業、または、管理したい重要情報資産が多い企業が利用することで、より大きな効果があるという。
一方、すでに無償配布している「SecureCube / Labeling Personal」については、同ソフトウェアに対する問い合わせ対応やサポートを必要とする企業向けに有償でのサポート提供を開始している。
SecureCube / Labeling Enterpriseの提供価格は、499ユーザー以下での利用の場合、1ユーザーあたり年間4000円(Personal版のサポート料を含む)。サーバ導入支援は1台あたり50万円より。SecureCube / Labeling Personalのサポート価格は、99ライセンス以下の場合、定額で年間5万円より。いずれも価格は税別。
NRIセキュアでは、SecureCube / Labelingの2010年度売上として、2億円を見込んでいる。