マンツーマン専門の英会話スクールを首都圏および関西、中部地区で展開しているGABAは、レッスンをサポートするITシステムでも先進的な取り組みを進めている。ウェブベースのコンピューティング環境に、新たにシンクライアントによるインターネット専用端末を導入。各地のラーニングスタジオ(LS)を結ぶネットワークシンクライアントでコスト削減を図るとともに、システムの信頼性と安定性を確保した。
レッスンの予約から進行までをウェブで管理
GABAの英会話レッスンで、ITインフラはきわめて重要な役割を果たしている。教材、カリキュラムなどの教育用コンテンツはデータセンターにて集中管理され、レッスンに合わせて各地のラーニングスタジオ(LS、教室)内のブースのPCに配信される。ブースではPCのブラウザ上にレッスンで使うテキストを表示、インストラクター(教師)と生徒がまさにマンツーマンの状態で学習を進めていく。
GABA IT部門 シニアマネージャーのPeter Williams氏は、そのユニークなレッスン内容をこう説明している。
「GABAではレッスンも日常の業務処理もすべてウェブベースのシステムで運用しています。レッスンでは紙のテキストも用意していますが、PCのブラウザに表示した方がお互いにコミュニケーションが取りやすく、学習効果も高いのです。さらに、たとえば一緒にウェブ上の海外ビジネスニュースの記事を読んだり、生徒がこれからイギリスに行くということならオンラインの地図サービスなどを利用し訪れる場所を表示したり、インターネットをベースに各生徒の要求や状況に合わせた効果的なレッスンを行っています。PCを使ってよりリアルな状況を作り出すことで、自然に英語を身につけられるのです」
同じく、IT部門のヘルプデスク課マネージャーである増永真人氏も「マンツーマン英会話の強みは、それぞれの生徒に合わせた個別のレッスンが可能なことです。生徒の多様な要求に対応するためには、各ブースにPCが設置されているということが大切なのです」と、ブースに固定されているPCの重要性をアピールしている。
GABAのウェブベースのシステムがサポートしているのはレッスンだけにとどまらない。GABAに入会した生徒は、自分のPCや携帯電話から、GABAのウェブページに作られる自分専用のサイト「myGaba」を通してレッスンの予約や復習などができる。教師の指名も可能だ。
一方で、教師もこのウェブサービスを利用している。そのひとつはオンラインカルテと呼ばれるシステムだ。教師はレッスン終了後、ただちにその内容や進捗状況などをカルテのようにPCに打ち込む。ここには、レッスンの履歴や今後のレッスンに対する希望などが記録されているため、別の教師がその生徒を担当することになっても、また生徒がそれまでと異なる教室に行っても、カルテを見ながらスムーズにレッスンを継続することができる。
教師は自身のスケジュールもその場でPC上にて確認できる。GABAでは、すべての仕組みがウェブベースのサービスで、データセンターにて一括集中管理されているのだ。