日本ユニシスは3月8日、提供する東京金融取引所が開設する取引所外国為替証拠金取引「くりっく365」向けの取引システムのSaaS型サービス「TRADEBASE for FX」で第1号ユーザーとして岡三オンライン証券で本番稼働を開始したと発表した。日本ユニシスは2009年12月からTRADEBASE for FXの販売を開始している。
TRADEBASE for FXは、オープン基盤での高品質ミッションクリティカルシステムであるとともに、SaaS型サービスとしてユーザーの業務量に応じコストを変動費化できるよう、固定料金と取引量に応じた従量料金制を組み合わせた料金体系を持つという。また、APIを提供することで各種注文系システムとの連携できるなど、システム売買への応用として自由に連携できることが主な特徴だとしている。
今後、外国為替証拠金取引(Foreign eXchange:FX)市場では、急激な相場変動などによる顧客資産の損失拡大を防ぐため、FX業者は顧客とあらかじめ契約した水準でポジションを自動決済させる「ロスカット」制度やその管理体制の整備が求められている。金融庁はFXでの過度な投機を抑制するため、FX業者に対し証拠金倍率(レバレッジ)に上限を設ける内閣府令を一部改正した。2010年8月には最大50倍、2011年8月には最大25倍までレバレッジ制限が義務付けられる。
日本ユニシスでは、顧客保護の観点から過度な投機売買の抑制を目的とした規制強化が進められることに伴い、TRADEBASE for FXの各種リスク管理系の機能をユーザーのスタイルに応じたオプションサービスとして提供するという。また、システムを利用する個人投資家の取引利便性の向上を図るため、スマートフォンなど多様化するモバイル端末での取引ツールについても、オプションサービスとして提供していく予定だとしている。