日立コンサルティングと日本オラクルは3月9日、食品業界向けソリューションの提供で協業すると発表した。
この協業では、食品業界における商品開発から投入までの期間短縮や業務効率化といった課題を解決するために、食品の企画から商品化までを通した情報管理を実現するサービスを提供する。これにより、成分・レシピ管理、商品ラベルや商品および配送パッケージの開発管理が一元化でき、開発リードタイムの短縮やコスト削減が可能になるとしている。また、サプライチェーンの管理高度化やトレーサビリティへの準拠も行え、食品の品質保持や安心・安全へのニーズにも対応するとしている。
今回、日立コンサルティングは、2009年に日本オラクルが提供を開始した食品業界向けの商品開発管理向けアプリケーション「Agile Product Lifecycle Management for Process 6.0(Agile PLM for Process 6.0)」をソリューションの中核に据え、業務コンサルティングと導入支援サービスを日本オラクルと共同で提案していく。同製品は、世界の大手食品メーカーやレストランチェーンが実際に導入する商品開発のデータ管理とプロセスの手法をひな形として持っているため、最短で3カ月での導入が可能という。
日立コンサルティングは主に食品業界向けの商品販売戦略策定支援、 新製品投入支援などで多くの実績を持つ。日本オラクルとの協業により、食品業界特有の情報管理、プロセス管理に対応するための導入ノウハウや、ひな形をベースに商品開発管理の分野にビジネスを拡大していくとする。また、日立コンサルティングはオラクルのERPパッケージ「Oracle E-Business Suite」との連携に関しても豊富な経験を持つため、今回の協業によって製品情報管理から業務面でのコスト削減までを統合的に提案することが可能になるとしている。
両社は新製品開発の効率化を目指す食品メーカーを主なターゲットとして、共同でマーケティング活動と提案活動を実施していく。加工食品メーカー、外食産業の新規事業からパッケージング業務の改革支援までを視野に入れているという。