日立ソフト、クラウド環境でCPU性能を保証する新サービスを提供

富永恭子(ロビンソン)

2010-03-11 10:59

 日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)は3月10日、同社のクラウドサービス「SecureOnline」で、仮想マシンに割り当てるCPUあたりのクロック数を最大3GHzまで保証する「仮想マシンCPUリソース保証サービス」を提供開始すると発表した。これにより、バッチプログラムなど既定時間内に処理を終えなければならない業務システムや、常に高いCPUパワーを必要とする数値計算処理システムに対して、安定した仮想環境を提供するとしている。

 SecureOnlineではこれまでも仮想マシンに割り当てるCPUリソースを、ベストエフォート型で提供している。ベストエフォート型では、複数の仮想マシンの稼動状況に応じて最適なCPUリソースこそ割り当てるが、CPU性能を保証するものではない。このため、高いCPUパワーが長時間必要になるシステムをSecureOnlineの仮想環境で稼動させる場合、処理が完了するまでの時間を予測することが困難だった。

 仮想マシンCPUリソース保証サービスは、CPU1コアあたり最大3GHzのCPUリソースが保証された仮想マシンを提供する。仮想マシンは一定のCPUリソースを占有できるため、プログラム実行時間を予測することが可能になるという。

ベストエフォート型と性能保証型の違い(画像提供:日立ソフト) ベストエフォート型と性能保証型の違い(画像提供:日立ソフト)

 近年、産業や金融工学などの分野において、大規模な数値分析やシミュレーション計算を高速に処理するため、多数のコンピュータに並行処理を行わせるグリッド技術が利用されている。日立ソフトでは、SecureOnlineのクラウドサービスとしてのメリットと、仮想マシンCPUリソース保証サービスによるCPU性能保証を組み合わせることで、効率的に大規模数値計算が行えるとしている。

 日立ソフトでは、金融機関で使用されているリスク計算シミュレーションソフト「MOSES」に同サービスを適用したほか、数値解析ソフト「MATLAB」を用いた数値計算処理システムを、SecureOnline上で稼動させているという。今後は、大規模数値計算が必要な幅広い業界向けに同サービスを展開し、初年度で1億円の販売を目標とするという。

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