NEC、BCPに関する規格の認証範囲を拡大--SI、ネット保守分野なども対象事業に

大川淳

2010-03-12 20:02

 NECは3月12日、2008年度に取得した「事業継続計画(BCP)」についての規格(BS25999-2)の認証を継続取得したと発表した。今回は、SI・ソフト開発事業やネットワーク関連分野など、対象事業範囲を拡大している。

 同規格は、2007年11月に英国規格協会が策定した認証のための規格で、国際規格(ISO)に移行するまでの事実上のグローバルスタンダードといわれているもの。大規模地震などの自然災害やテロなどの不測事態が発生した場合、事業の継続性を確保するための計画(BCP)、そのためのマネジメントシステム(BCMS)がこの規格に適合しているかどうかを審査し、適合していると認められた企業に対して認証が与えられる。審査機関は、世界でBS25999(事業継続マネジメント) などマネジメントシステムの認証審査を提供する第三者認証機関の日本法人であるBSIグループジャパン。

 同社によれば、顧客からBCPを求められる例としては「海外の顧客から、携帯電話のコア部品、ワイヤレス通信機器、ITバックアップ装置など、電子部品、IT/NW機器、OEM製品の取引に際し、事業計画・提案にBCPの添付を求められるケース」があるという。国内でも「官公庁・自治体など社会機能維持関連の顧客から、災害時の対応として、BCP策定状況の問い合わせ」などがあり、内外でこのような事例が増えてきているとする。

 NECでは、2008年度は海外の顧客から策定要求のある製品の製造事業を中心に取得し、2009年度は、新たに国内の社会機能維持関連の顧客の、情報通信システム運用・保守などに関わる事業を中心に対象を拡大し、取得したとしている。今回、取得したのは、子会社であるNECソフトのSI・ソフト開発事業やNECネッツエスアイが取り扱う、東京地区の音声系などのネットワーク保守事業など。

 NECでは「NECグループのグローバル事業運営の強化に伴い、サプライチェーンが複雑・高度化しており、また自然災害等のリスク増大とも相まって、BCP策定および第三者認証取得の必要性が高まっている」としている。

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