SCS、IFRS対応支援ソリューション--ERPパッケージの行程表も公表

田中好伸(編集部) 2010年03月19日 17時11分

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 住商情報システム(SCS)は3月19日、企業の国際会計基準(IFRS)対応を会計業務とITの両面から支援する「IFRS適用支援ソリューション」の提供を開始したことを発表した。

 IFRS適用支援ソリューションは、自社開発の統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「ProActive E2」のIFRS対応、「IFRS適用コンサルティングサービス」、会計システム導入コンサルタントへのIFRS関連資格取得推進を含めた導入支援体制の強化などからなる。

 IFRS適用コンサルティングサービスは、IFRSの理解促進や経理規定の改定、業務フロー策定、IT環境の改変や構築などIFRS適用に向けた影響分析から定着、運用までをIFRSに精通した専任コンサルタントがワンストップで提供する。同サービスで提供されるのは、「IFRS適用アセスメント簡易診断」「IFRS適用コンサルティング」「運用・定着コンサルティング」で構成される。

 適用アセスメント簡易診断は、早ければ2015年にも始まる見込みのIFRSの強制適用、つまりアドプションで現在の経理規定などのルールや業務フロー、IT環境への影響を分析する。分析結果をもとに影響範囲や対応方針、スケジュールプランが提供される。

 適用コンサルティングは、IFRSに関連するトレーニング支援、経理規定や適用後の業務フロー策定など全般的なコンサルティングを展開する。運用・定着コンサルティングは、アドプション後の基準改正や業務改善、グループ全体への新経理規定、業務フロー展開などを支援する。

 4月から順次提供を始めていく。適用アセスメント簡易診断は期間が2週間程度で100万円から提供する。

 IFRSは連結財務諸表を対象としたものであり、企業グループ全体でのIFRS対応が必要になる。そうしたことからSCSは「ERPパッケージで連結グループのシステムを統一することが肝要」としている。

図 ProActive E2のIFRS対応スケジュール

 IFRSはどうしても強制適用がいつからなのか、ということばかりに注目されてしまうが、それ以前にも日本基準をIFRSに近づける“コンバージェンス(収斂)”が行われ、2011年6月までに順次日本の会計基準は変更することになる。その後でアドプションとなる。そうした状況に対応するためにProActive E2はコンバージェンス対応、アドプション対応と段階的に対応していく。また、アドプション対応版のリリース後も強制適用までの間に行われるIFRSの基準改正にあわせて随時必要な機能を提供していくとしている。

 コンバージェンス対応では、この4月以降に始まる事業年度から適用される「資産除去債務」への対応支援機能を3月24日から提供する。その後に予定されている「包括利益計算書」と「過年度遡及修正」などのコンバージェンスでの会計基準変更に随時対応していく。

 資産除去債務は、法令や契約で除去が決められるものについて、撤去費用を事前に負債として計上しなければならないというもの。負債計上や減価償却など会計処理に影響があるため、資産管理システムでの機能追加や変更が求められている。

 包括利益計算書は、現在の損益計算書(P/L)にあたるもの。IFRSが現在の日本基準と大きく異なるのが「原則主義」に立ったものだということだ。細かいところまで法令などで決める、日本基準の「細則主義」と異なり、原則主義は会計方針を企業自ら決めることになる。そのために会計方針が変更したり、過去に財務諸表に誤りがあった場合に過去の財務諸表にさかのぼって変更や修正が必要になる。これを過年度遡及修正と呼ばれるものだ。

 SCSでは、アドプション対応版を2012年12月までに提供するとしている。搭載される機能としては、複数会計基準対応、財務諸表出力などを予定している。

 同社は、ユーザー企業のIFRS対応支援の一環として導入支援体制も強化する。IFRS関連知識習得のための環境整備と、IFRS資格取得を促進する。今後3年間で段階的に体制を強化して、IFRSに向けたシステム構築が本格化すると想定される2013年には300人の支援体制を組むとしている。

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