IFRSへのコンバージェンスに対応--ISID、連結会計パッケージ「STRAVIS」新版

富永恭子(ロビンソン)

2010-03-19 08:36

 電通国際情報サービス(ISID)は3月18日、自社開発の連結会計パッケージの最新版「STRAVIS Ver.4.0」を3月19日にリリースすると発表した。提供価格は600万円から。2011年3月までに60社の販売を目指す。

 最新版となるVer.4.0では、「資本連結機能の改善」「データ検証機能の強化」「遡及修正対応の機能強化」など、連結会計処理に今後必要となる項目の一部を標準装備することで、より簡単な対応が可能となるとしている。

 2009年6月に金融庁から「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告)」が公表され、日本では現在、会計基準を国際会計基準(IFRS)に近づける“コンバージェンス(収斂)”が進められている。この中間報告は、日本の会計基準としてIFRSそのものを採用する“アドプション(適用)”を実施する上での基本方針や課題、適用方法などを示している。これにより、日本でのIFRS導入の公式なロードマップが示され、各社の対応が求められることになった。

 IFRSの強制適用は2015年か2016年になる見込みだ。2015年度に強制適用が開始された場合、その前年度である2014年度のIFRSでの財務諸表に加えて、2014年度の期首(2013年度期末)の財政状態計算書(現在の貸借対照表にあたる)が必要になる。

 IFRS対応では、現状調査、グループ会計基準統一や業務処理方法の検討、必要なシステム構築や改修など、企業が対応すべき範囲は広く、その方法が課題となっている。現在、日本の会計基準はコンバージェンスが終了する2011年6月に向けて、その過程にあり、毎年のように基準の変更や新たな基準の適用がなされている。

 STRAVISは“制度連結会計と管理連結会計の真の融合”を基本コンセプトに2003年7月の販売開始以来、日本企業約370グループの連結会計ソフトとして採用されているという。ISIDは2009年9月にSTRAVISのIFRS対応ロードマップを発表しており、2012年3月までにアドプション版の開発を予定している。

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