富士通は5月11日、ユーザーが保有する、人事や会計などの業務システムを、クラウドコンピューティング環境へ移行する「APMモダナイゼーションサービス for Cloud」を、同日より販売開始すると発表した。
同サービスは、現在ユーザーが保有している業務システムについて、クラウド環境へ移行するのに適しているかどうかの分析、見極めから、実際の移行、移行後の運用、保守までの一貫したサービスを提供するもの。クラウドコンピューティングが注目を集める中、ユーザー側には「現在利用している業務システムの中で、何をクラウドコンピューティングに移行できるかわからない」「どのような形態のクラウドを選ぶべきかわからない」といった課題があり、今回提供されるサービスは、これらのニーズに応えるものという。また、「アプリケーション保守」サービスとして、クラウド化された業務システムの開発および運用、保守も行うとしている。
富士通では、このサービスにより、ユーザーは保有すべき業務システムとアウトソースすべき業務システムの分類が行え、クラウドコンピューティングをスムーズに活用できるとする。また、全社的なICTシステムの最適化を図ることができ、トータルコストも削減できるとしている。
APMモダナイゼーションサービス for Cloudの提供価格は個別見積もりとなる。価格例としては、業務処理の50の画面を組み込んだシステムで、アプリケーション引越サービスを利用した場合が200万円から。同300の画面を組み込んだシステムで業務・アプリケーション選別サービス、およびアプリケーション引越サービスを利用した場合が2400万円からとなっている。富士通では、今後、2012年度末までに同サービスで150億円の売上を目指すという。