電通国際情報サービス(ISID)は5月28日、SAPユーザーにおける経営分析や決算業務の集計、評価作業を効率化する会計BIテンプレート「SPECTRE FI/COテンプレート」の提供を開始したと発表した。
ISIDでは、2006年10月以来、SAPユーザー用データ連携ツールとして「BusinessSPECTRE」を提供しており、これまで50ライセンス以上の導入実績とBIシステムの構築実績を持つという。SPECTRE FI/COテンプレートは、SAPのユーザー企業が汎用的に活用できる50以上のレポートをパッケージにしたもの。データの多次元構造モデルのキューブやデータウェアハウス(DWH)構造、約150のインターフェース設定を含み、すぐに利用開始が可能なオールインワンパッケージになっている。ISIDでは、同テンプレートの使用により、従来は数カ月間を要していたBIシステム構築を最短3週間に短縮し、低コストで導入できるとしている。
同テンプレートでは、BusinessSPECTREの機能により、SAPのFI(財務会計)、CO(管理会計)のデータをMicrosoft SQL Serverに抽出し、SQL ServerのBI機能によって分析およびレポート作成を行う。このプロセスにおいて、今まで実現が困難だった会計データの決済情報の差分転送や、組織変更への対応を実現しているという。また、データマートにおいては、損益計算書の勘定階層や貸借対照表の残高など、一部のBIツールでは実現できない会計キューブを実装しており、損益分析レポートや高度なKPIレポートを容易に参照することが可能だという。
SPECTRE FI/COテンプレートの提供価格は、一式200万円から。導入作業費および設計文書については別途料金が発生する。利用にはハードウェア(インフラ)、BusinessSPECTRE、Microsoft SQL Server 2008 Enterprise Editionのライセンスが別途必要となる。