日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)は6月4日、中国市場へビジネスを展開している日本企業向けに、セールスフォース・ドットコム(セールスフォース)のクラウド基盤を日本国内と同等レベルのサービス品質で導入、保守、運用する体制を中国企業2社との協業により構築したと発表した。
この協業で日立ソフトは、日本本社と現地の一貫したシステム利用やデータ連携が可能で、多言語にも対応する「Salesforce CRM」や「Force.com」といったセールスフォースのクラウド基盤を提供し、企業が現地の状況を即時に把握できるようにするとともに、日本国内と同レベルのインターネット接続環境と、現地語による保守、問い合わせ対応ができる体制を整えることで、中国でビジネスを展開している日本企業を支援するという。
クラウドへの接続には、中国のCNLink Networksの高品質なネットワーク回線を利用し、中国のHANDが上海、北京、広州などに展開する拠点網を活用して保守、運用サービスを提供する。CNLink Networksは日中間の通信事業者で、日本側拠点と中国側拠点を同社専用線で結び、高速、高品質なネットワークを提供しているという。HANDは、ERPなどの業務システムの専門企業で、中国国内の企業へのサービス提供を主としている。
日立ソフトでは「すでに大手建設機械メーカーなどに対してサービス提供の準備を始めている」としており、2012年度までの3年間で60社へのサービス提供を目標とする。