オムロン、オラクル製品を活用してSOAベースのIT基盤を構築

ZDNet Japan Staff

2010-07-08 18:10

 日本オラクルは7月8日、オムロンが同社製品を活用したSOAベースのIT基盤を構築し、稼働を開始したことを発表した。

 同基盤による業務のサポート範囲は、経営、生産、営業現場などを広範に網羅している。製品としては、経営管理アプリケーション「Oracle Enterprise Performance Management System」、ERP製品「Oracle E-Business Suite」、CRM製品「Siebel CRM」、異種アプリケーション統合基盤「Oracle Applications Integration Architecture」、オラクルのミドルウェア製品「Oracle Internet Application Server」「Oracle SOA Suite」「Oracle Enterprise Manager」「Oracle Access Manager」、データベース製品「Oracle Database」が採用されている。

 オムロンでは、オムロングループ全社における事業プロセス革新を促進するため、「IT構造改革プロジェクト」を発足し、業務プロセスとITとの統合を可能とするIT基盤の構築に取り組んだ。旧来のシステムは、メインフレームで稼動する基幹業務システムと各部門の個別要件に対応した複数のシステムが各拠点に散在し、複雑化していたという。また、ビジネスの変化への対応を柔軟かつ迅速に行えない状況だったという。

 オムロンでは、業務プロセスにおいて共通化できる領域は、既にプロセスが完成しているERPなどのパッケージ製品を採用する一方、差別化すべき領域についてはカスタムアプリケーションの開発を行った。さらに、これらをSOA技術を活用して連携させることで、ビジネスの変化にスピードと柔軟性を持って対応できるIT環境の実現を図ったという。SOAの活用により、既存の資産を活用しつつ、段階的に新しいプラットフォームに移行していくアプローチも可能になっているとする。

 新システムの構築は2007年12月よりスタートし、2009年8月にはオムロングループの工場の一つがサプライチェーンマネジメント(SCM)の分野で稼働を開始。営業支援システム(SFA)の分野でも、電子部品事業、制御機器・FA(ファクトリオートメーション)事業で稼動を開始した。2010年5月からは、SCMの2次展開として、日本国内の大規模生産工場が稼動を開始し、加えて経営管理とグローバル連結の分野でも全社を対象に稼動している。オムロンでは今後、一般会計、受注から入金業務の分野の導入に着手するとともに、2012年までに国内と海外への展開を進めていく予定という。

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