ゲストOSのインストール
次に仮想マシンを作成し、ゲストOSのインストールを行う。現在サポートされているゲストOSはWindows XP、Vista、7の32ビット版のみ(表1)。その他のOSでもインストールできる場合もあるが、後述する拡張機能(XenClient Tools)が対応していないため、パフォーマンスや使い勝手が大きく劣り実用的ではない。
Windows XP SP3(32ビット版) |
Windows Vista SP2(32ビット版) |
Windows 7(32ビット版) |
管理画面の中央に表示された「Create from Install Disc」アイコンをクリックするか、左上の「Add VM」アイコンをクリックして「Install from Disc」を選択すると、仮想マシン作成用のウィザードが起動するので、仮想マシンの名前、インストールするOS種別、割り当てるメモリ量や仮想ハードディスクイメージファイルのサイズなどを指定していく。この辺りの操作はVirtual PCやVMware Workstationなどの製品と同様なので、他の仮想化ソフトを使用した経験があれば迷うことはないだろう。

仮想マシンの作成が完了したらゲストOSのインストールディスクをドライブに入れ、ウィザードの「Finish」ボタンをクリックすればよい。仮想マシンが起動し、ゲストOSのインストーラ画面が表示される。ゲストOSのインストールは基本的に通常通りの手順で行えばよいが、XenClientが日本語キーボードをサポートしていないため、ゲストOSのキーボード配列もUS配列を選択しておいたほうが無難だ。また、必要なサービスパック(Windows XPならSP3、VistaならSP2)が適用されていないディスクでインストールした場合はインストール完了後に忘れずに適用しておこう。
ゲストOSのインストールが完了したら「XenClient Tools」のインストールを行う。これは仮想マシン用のデバイスドライバやツールをまとめたもので、「Virtual PC 拡張機能」や「VMware Tools」と同様のものだ。ゲストOSの「マイ コンピュータ」(Vistaおよび7は「コンピュータ」)を開くと2つの光学式ドライブが見える。「Dドライブ」が実際のドライブだが、「Eドライブ」は仮想ドライブで「XenClient Tools」のイメージファイルがマウントされた状態になっている。この「XenClient Tools」内のセットアッププログラムを起動し、ライセンスに同意してインストールを行えばよい。


なお、「XenClient Tools」のインストールには「.NET Framework 2.0」が必要なため、ゲストOSがWindows XPの場合は自動的に「.NET Framework 2.0」もインストールされる。ドライバを組み込むとグラフィックやネットワークの性能が向上する。
