XenClientをインストールしてみよう - (page 3)

田中俊光

2010-07-23 09:00

ゲストOSのインストール

 次に仮想マシンを作成し、ゲストOSのインストールを行う。現在サポートされているゲストOSはWindows XP、Vista、7の32ビット版のみ(表1)。その他のOSでもインストールできる場合もあるが、後述する拡張機能(XenClient Tools)が対応していないため、パフォーマンスや使い勝手が大きく劣り実用的ではない。

表1.XenClient Express 1.0 RCがサポートするゲストOS
Windows XP SP3(32ビット版)
Windows Vista SP2(32ビット版)
Windows 7(32ビット版)

 管理画面の中央に表示された「Create from Install Disc」アイコンをクリックするか、左上の「Add VM」アイコンをクリックして「Install from Disc」を選択すると、仮想マシン作成用のウィザードが起動するので、仮想マシンの名前、インストールするOS種別、割り当てるメモリ量や仮想ハードディスクイメージファイルのサイズなどを指定していく。この辺りの操作はVirtual PCやVMware Workstationなどの製品と同様なので、他の仮想化ソフトを使用した経験があれば迷うことはないだろう。

仮想マシン用の作成ウィザードを起動し、仮想マシンの名前やゲストOS種別などを指定していく。仮想マシンの作成が完了したら引き続きゲストOSのインストールを行う 仮想マシン用の作成ウィザードを起動し、仮想マシンの名前やゲストOS種別などを指定していく。仮想マシンの作成が完了したら引き続きゲストOSのインストールを行う

 仮想マシンの作成が完了したらゲストOSのインストールディスクをドライブに入れ、ウィザードの「Finish」ボタンをクリックすればよい。仮想マシンが起動し、ゲストOSのインストーラ画面が表示される。ゲストOSのインストールは基本的に通常通りの手順で行えばよいが、XenClientが日本語キーボードをサポートしていないため、ゲストOSのキーボード配列もUS配列を選択しておいたほうが無難だ。また、必要なサービスパック(Windows XPならSP3、VistaならSP2)が適用されていないディスクでインストールした場合はインストール完了後に忘れずに適用しておこう。

 ゲストOSのインストールが完了したら「XenClient Tools」のインストールを行う。これは仮想マシン用のデバイスドライバやツールをまとめたもので、「Virtual PC 拡張機能」や「VMware Tools」と同様のものだ。ゲストOSの「マイ コンピュータ」(Vistaおよび7は「コンピュータ」)を開くと2つの光学式ドライブが見える。「Dドライブ」が実際のドライブだが、「Eドライブ」は仮想ドライブで「XenClient Tools」のイメージファイルがマウントされた状態になっている。この「XenClient Tools」内のセットアッププログラムを起動し、ライセンスに同意してインストールを行えばよい。

仮想ドライブにマウントされた「XenClient Tools」内のセットアッププログラムを起動する 仮想ドライブにマウントされた「XenClient Tools」内のセットアッププログラムを起動する
ツールをインストールする。必要に応じて「.NET Framework 2.0」もインストールされる ツールをインストールする。必要に応じて「.NET Framework 2.0」もインストールされる

 なお、「XenClient Tools」のインストールには「.NET Framework 2.0」が必要なため、ゲストOSがWindows XPの場合は自動的に「.NET Framework 2.0」もインストールされる。ドライバを組み込むとグラフィックやネットワークの性能が向上する。

XenClient Tools組み込み後のデバイスマネージャ。仮想マシン用のドライバがインストールされていることが分かる XenClient Tools組み込み後のデバイスマネージャ。仮想マシン用のドライバがインストールされていることが分かる。PVは準仮想化(Paravirtualization)の意味で、実際のデバイスを忠実に再現する(完全仮想化)のではなく、仮想環境に最適化したデバイスとドライバを使用することでパフォーマンスを向上させる

XenClientを使う

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