サイベースは、金融向けのリアルタイムデータ分析エンジン「Sybase CEP R4」の提供を開始した。
CEP(Complex Event Processing:複合イベント処理)は、取引所や市況データプロバイダーから大量に流れ込むストリーミングデータを、データベースに登録せず、マイクロ秒単位でリアルタイムに分析する技術。Sybase CEPは、金融向けのリアルタイムデータ分析エンジンで、データ処理の遅延を最小化し、スループットを最大化するための設計を施しているため、ビジネス条件や競合他社の戦略の変化に迅速に対応することが可能だという。意思決定者向けのリアルタイム調整機能に加え、容易な拡張性と既存システムとの統合機能などにより、リアルタイムデータ分析アプリケーションの迅速な導入を実現するとしている。
最新版は、ランタイムでの性能が強化され、データ処理の遅延をより減少させたほか、分析機能も強化。膨大なリアルタイムデータと履歴データを保管、分析する「Sybase RAP - The Trading Edition(Sybase RAP)」との連携も強化し、Sybase CEPのデータストリームからSybase RAPへのローディングがさらに容易になったという。また、SL Corporationの情報可視化ツール「RTView」に対応したアダプタを新たに提供することで、プログラミングなしでリアルタイムデータの可視化と監視を可能にした。これにより、現場での迅速な意思決定が実現できるようになったとしている。
同製品は、マルチコアスケーリング係数の対象製品。同系数導入後の価格として、1コアあたり840万円(税別)、Linux x86-64およびSolaris(x64)は、1コアあたり420万円(税別)となる。