#8:ネイティブ形式でのアーカイブ
従来のExchangeでは、ネイティブ形式のままで管理を行えるアーカイブソリューションが用意されていなかった。このため今までは、管理されていないPSTファイルが社内に蔓延することを看過するか、サードパーティーによるソリューションを購入するしか手がなかった。しかしExchange 2010が登場したことで(そして特に、2010年中にSP1が公開されることで)、必要不可欠なアーカイブ機能一式が利用可能になるのである。
#9:オンプレミスでの運用とクラウド上での運用の選択が可能
Exchange 2010では、企業がExchangeサーバをオンプレミスで運用するか、クラウド内で運用するかを選択できるようになっている。このアプローチによって、企業は一部のメールボックスをクラウド上に配置し、残りのメールボックスをローカル環境に保持されたExchangeリソース上に配置することも可能になる。このため企業は、クラウド上に配置する重要なメールボックスと、クラウドでの管理を行わずにローカルサーバ上に配置し続けるメールボックスの割合を自由に決定できるようになるわけだ。
#10:容易なカレンダー共有
Exchange 2010のフェデレーション機能により、従業員は社外にいる受信者とのカレンダー共有や配布リスト共有が、より容易に行えるようになる。例えば、パートナー企業や顧客とのミーティングを計画する際、彼らが同じ組織に属しているような感覚で作業を行えるようになるわけだ。こういったことに魅力を感じない企業もあるだろうが、コラボレーションテクノロジに投資している企業であればその価値が分かるだろう。
移行のメリット
今日のような先の見えない経済状況において、多くの企業は必要でないと考えられるプロジェクトに貴重な予算を投資することに対して慎重な態度をとっている。しかし、「より低いコストでより多くのことを実現する」というルールに従い、優れたサービス管理を実現するための投資をITサービスデスクに対して行い、それによるコスト削減によってこの種の資産に投資できるようなリソースを確保することができるはずだ。そして、Exchange 2010へと移行することにより、エンドユーザーによるITの運用をより効率化するとともに、ITサービスデスクの業務をさらに円滑化できるようになるため、互いにメリットを生み出していけるようになるわけである。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。