#4:大容量のメールボックス
記憶容量の大きなSATA(あるいはSAS)ディスクが使用可能となっており、メールボックスデータベースのアーキテクチャ変更と相まって、今までよりもずっと容量の大きなメールボックスを利用できるようになっている。
#5:ボイスメールのテキストプレビュー機能
Exchange 2007から導入されたユニファイドメッセージング機能により、「受信トレイの統合化」が可能になっている。これにより、電子メールとボイスメールを1カ所で管理し、以下のクライアントのいずれからでもアクセスできるようになる。
- Outlook 2007以降
- Outlook Web App
- Outlook Voice Access--どの電話からでもアクセス可能
- Windows Mobile 6.5以降を搭載したデバイス
また、Exchange 2010で新たに搭載されたボイスメールプレビュー機能によって、着信したボイスメールのテキスト変換が可能になるため、時間をかけて着信メッセージを聞かなくても済むようになる。さらに、着信したボイスメッセージのテキストをプレビューすることで、メッセージの緊急性を一目で判断できるようにもなる。こういった機能以外にも、ボイスメールと電子メールを単一ディレクトリから管理する機能(Active Directoryを用いる)が搭載されているため、Exchange 2010に移行することで、サードパーティー製のボイスメールソリューションを捨て去ることも可能になるはずだ。
#6:ヘルプデスクにかかるコストの削減
Exchange 2010では、従来であればヘルプデスクによる支援が必要であった作業を、ユーザー自身で行えるようになったため、ヘルプデスクにかかるコストを削減できるようになる。また、役割ベースのアクセス制御(RBAC:Role Based Access Control)を利用することで、職務に応じた作業の委譲を行えるようになる。さらに、Exchangeコントロールパネル(ECP:Exchange Control Panel)を利用することで、ユーザーは配布リストの管理や、Active Directoryに保持されている個人情報の更新、メッセージの追跡が可能になる。こういった機能を利用することで、ヘルプデスクへの支援要請を減らすことができ、コスト削減というメリットをもたらすことが可能になるわけだ。
#7:(より)高い可用性
Exchange 2010は、Exchange 2007で導入されたレプリケーションテクノロジに基づいている。しかしExchange 2007と比べた場合、管理者はクラスタのインストールという複雑な作業から解放されるため、ずっと容易にこのテクノロジからの恩恵を享受できるようになっている。また、既存のメールボックスサーバと簡単に連携させることができ、(データベース可用性グループによって)サーバレベルではなく、データベースレベルでの保護が可能になっている。さらに、自動フェールオーバもサポートしているため、これまでよりも復旧時間を短縮することが可能になっている。