RDBMSの苦手な処理をカバーする、気の利いたNoSQL「Redis」

廣瀬一海 (アイレット クラウドパック事業部) 2015年04月14日 12時00分

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 NoSQL徹底研究の特集、第5回は「Redis」です。第1回でNoSQLを利用する企業が増えていると紹介しましたが、実際にはどのような企業がどのような理由でNoSQLを採用しているのでしょうか? ユースケースを軸に今回のテーマであるRedisを紹介します。

Redisとは

 Redisは、アクセスが高速なキーバリューモデルを採用するNoSQLです。非常に高速な読み書きとアクセスが可能で揮発型メモリキャッシュの「Memcached」とユースケースが似ており、永続化できるキャッシュとしても、今まで多く採用されています。

RDBMSでは面倒になりがちなケースを解決

 多くのNoSQLが、一般的に文字列やJSONなどの構造情報を格納するのに対して、Redisのデータモデルはとても特徴的です。主にキャッシュ用途でのユースケースが多いことから、Memcached同等のキーバリュー型のNoSQLと思われていることが多いのですが、実際にはC言語の構造体などに挙げられる、データ構造を格納するキーバリューストア(KVS)です。Redisは、ウェブアプリケーション開発の際にリレーショナルデータベース(RDBMS)が苦手とするようなケースをデータ構造と利便性の高いコマンドによってスマートに解決しています。

キー:文字列

図1

 単一の文字列キーとその値からなるデータ構造です。一つの文字列のキーに対して、一つの値を保持します。

キー:セット

図2

 セットは一つのキーに対し、複数の値を保持することができます。セットは複数の同じ値を許容しませんので、値は必ずユニークになります。

キー:ソート済みセット

図3

 ソート済みセットは、一つのキーに対し、複数の値を保持でき、スコアを指定して、値の順序を保持できます。セットと同様で複数の同じ値を許容しません。図の例ではスコアに年齢を指定しています。

キー:リスト

図4

 リストはいわゆるLinkedListに相当する、複数のキーと値の並び順を保持するデータ構造です。

キー:ハッシュ

図5

 ハッシュはキーと値の組を複数個格納し、キーに対応する値を参照するためのデータ構造です。

BitArrays(ビットマップ)

図6

 ビットマップは画像のそれではなく、ビット配列を扱うことができます。キーに対してゼロか1のビットを配列として保持します。また、これらのキー同士を論理演算操作することが可能です。図の例では、ログインしたユーザーのIDに対して、ログインしていればビットを1、そうでない場合はビットをゼロとして扱っています。

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