SAPのSybase買収は「コンシューマライゼーション」に通じる - (page 3)

冨田秀継(編集部) 2010年08月25日 17時55分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

モバイルアプリケーションの利用シナリオでは、クラウドからの提供も想定しているだろう。モバイル向けかどうかにかかわらず、SAPはクラウド(オンデマンド)分野にどのように取り組んでいるのか?

 従来のITシステムは、ERPやCRM、インダストリソリューション、データウェアハウスを使い、NetWeaverも使ってまとめていた。ベースとなるコアのアプリケーションが多数存在するイメージだ。

 この大きなトランザクションを拡張する新しいアプリケーションの開発では、オンデマンドが適切な選択肢となる。SAPは新たなオンデマンドプラットフォームを開発しているが、それもこうしたアプリケーション向けのものとなる。

 たとえば、SaaSとして提供しているCarbon Impactは、基幹システムから業務データを引用し、二酸化炭素(CO2)排出量を可視化している。

 現在のCIOは、より多数のエンドユーザーにリーチしたいと考えている。こういったかたちでアプリケーションを提供できれば、すぐにユーザーに価値を提供できるだろう。また、大きなITプロジェクトを立ち上げなくてもすむ。

福田譲氏(SAPジャパン バイスプレジデント ビジネスユーザー&プラットフォーム事業本部長 ):今後、法整備が進むと、ある程度の規模の会社であれば、CO2削減のノルマとも言える規制が出てくるだろう。では、CO2の元となっているものをどう作ったか、どう運んだか――そういった情報は全て基幹システムの中にある。では、同じ機能を求めているのに、いちいちCO2のためにシステムを作るか? いや、これこそSaaSとして提供したらよいのではないか、という考えで開発したものだ。

SaaSで提供されるアプリケーションは、メールやスケジューラなどの「文房具としてのIT」(ガートナー 亦賀忠明氏)が主流だ。SAPは文房具を提供せず、する必要もないと思うが、ビジネスアプリケーションの補完としてのビジネスアプリケーションというアプローチは会社の特徴をよく表している。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SpecialPR

連載

CIO
“真FinTech” 地域金融の行方
教育IT“本格始動”
月刊 Windows 10移行の心・技・体
ITアナリストが知る日本企業の「ITの盲点」
シェアリングエコノミーの衝撃
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「展望2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
セキュリティ
セキュリティインシデント対応の現場
エンドポイントセキュリティの4つの「基礎」
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
スペシャル
デジタル時代を支える顧客接点改革
エンタープライズAIの隆盛
インシュアテックで変わる保険業界
顧客は勝手に育たない--MAツール導入の心得
「ひとり情シス」の本当のところ
ざっくり解決!SNS担当者お悩み相談室
生産性向上に効くビジネスITツール最前線
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
エンタープライズトレンドの読み方
10の事情
座談会@ZDNet
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]