日本IBMは9月1日、クラウド環境構築のためのサーバ、ストレージ、ネットワーク、ソフトウェアに加え、導入サービスをパッケージ化したアプライアンス製品の最新版「IBM CloudBurst V2.1」を発表した。9月30日に提供開始の予定。
IBM CloudBurst V2.1は、前版と同価格帯ながら、最新のハードウェア構成によりコア数が従来の同等モデルと比較し1.5倍、ストレージ容量が1.33倍になったという。また、仮想化ソフトウェアとして、VMwareの最新版である「VMware vSphere Enterprise 4.1」を採用。その結果、エントリモデルでも1台で稼動できる仮想マシンの数が従来の約60個から100個以上に拡大した。
加えて、ソフトウェアも最新版で構成し、仮想マシンの申請時、利用時、再申請それぞれに新しい機能が追加されている。仮想マシンの申請画面で複数のソフトウェアを選択できるようになり、仮想マシンの作成時に選択されたソフトウェアを自動導入することができるようになった。また、仮想マシンに複数の仮想ネットワークインターフェースを割り当てることも可能。利用期間中は、ソフトウェアの追加導入や、仮想マシンのスペック変更、複数世代のバックアップ取得を行える。保存してあるイメージを、新規申請に再利用することも可能という。IBM CloudBurst V2.1の参考価格は約3000万円。
また日本IBMは同日、CloudBurstに導入されているミドルウェアを1つのパッケージにしたソフトウェア製品「IBM Service Delivery Manager(ISDM) V7.2.1」もあわせて発表し、同日より提供を開始した。ISDMは、プロビジョニングの自動化や、課金に利用するデータ管理機能、ブレードサーバの電力監視といったクラウドに必要な最低限の機能を搭載しており、ユーザーが既に持っているハードウェアを使って、クラウド環境を迅速に構築するためのもの。また、VMware以外のハイパーバイザにも対応するという。ISDM V7.2.1の価格は、100PVU(Processor Value Unit)単位の場合、15万8000円(税別)となっている。