日本IBMは5月26日、クラウドコンピューティング環境にアプリケーションサーバを短期間で配置する「IBM WebSphere CloudBurst Appliance」が、日本ビジネスコンピューター(JBCC)が構築する開発クラウド基盤に採用されたと発表した。
JBCCは従来、受託システムを開発するためのサーバ環境を、全国62拠点でそれぞれに管理していたが、サーバの調達、OS、アプリケーションサーバの設定といった開発環境の構築作業が拠点ごとに数日かかり、その作業負荷軽減を課題としていたという。同社は、この課題への対策として、2009年12月からサーバ環境を仮想化により統合した開発クラウドの構築を開始している。
JBCCは、この開発クラウド基盤でOSやアプリケーションサーバを展開する手段として、日本IBMの技術支援を受け、2009年10月にIBM WebSphere CloudBurst Applianceの検証を開始した。IBM WebSphere CloudBurst Applianceは、1カ所から全国62拠点にOSやアプリケーションサーバを展開することができ、環境構築に要する時間を従来の約30時間から数10分に短縮させ、開発前の工程を大幅に短縮できるという。同社は2010年5月から実際の開発プロジェクトを対象に開発クラウドのパイロット運用を開始し、7月から本格的に社内に展開する予定だとしている。