NECは9月2日、地方公共団体における基幹業務システムをSaaS型で提供する「GPRIME for SaaS」の強化の一環として、新たなサービスメニュー「GPRIME for SaaS/コンビニ交付」を追加し、同日より販売を開始すると発表した。
GPRIME for SaaSは、地方公共団体向けに「住民情報」「総合窓口」「財務会計」などの基幹業務システムの機能をSaaS型で提供しているもの。今回の新メニューでは、総務省が推進する「コンビニエンスストアのキオスク端末による証明書等の交付(コンビニ交付)」サービスに対応する機能を強化した。コンビニ交付とは、コンビニエンスストアに設置されたキオスク端末に住民が住民基本台帳カードをかざすことで、住民票の写し等の各種証明書を入手できるという公共サービスのこと。ただし、各地方公共団体が、コンビニ交付サービスの提供を行うためには、総合行政ネットワーク(LGWAN)を通じて「証明書交付センター」に、各団体の「証明発行サーバ」を接続する必要があった。
GPRIME for SaaS/コンビニ交付では、この証明発行サーバをLGWAN-ASPサービスに登録された高セキュリティなデータセンターに設置し、証明書を交付可能とするために必要な機能をSaaSとして提供する。これにより、各地方公共団体は、自庁での証明発行サーバの構築、運用が不要となり、証明発行サーバの構築期間など、サービス導入期間の短縮が可能という。また、サーバの運用管理はデータセンター内で専門要員が行うため、NECの算定では、システムを個別に開発する場合と比べて、システム開発および運用コスト(TCO)を約30%削減できるとしている。
NECでは、GPRIME for SaaS/コンビニ交付について、今後3年間で90団体への提供を目指す。