NECは9月22日、6月にオープンした中国マカオの最高級ホテル「マンダリン オリエンタル マカオ」に、IP電話システムおよびIPテレビシステムを納入したと発表した。
今回納入したシステムは、同ホテルの基幹IPネットワークを利用して、館内の電話サービスや、客室における多チャンネル放送およびVOD(ビデオオンデマンド)などの映像サービスを提供するもの。
IP電話システムは、NECの中大容量コミュニケーションサーバ「UNIVERGE SV8500」を中核にネットワークを構築し、213室あるホテルの全客室にタッチパネル式の多機能IP電話機「UNIVERGE IP Phone DT750(DT750)」を配備した。宿泊者はDT750の画面から、フライト情報や天気予報、スパやレストランなどの情報を確認することが可能。なお、客室向けに加え、ホテル従業員向けも合わせて、合計230台のDT750を納入したという。
また、IPテレビシステムは、映像サービス視聴用の客室内の42インチディスプレイで、IP電話システムと同様に全客室に配備された。ニュースや天気予報、ホテル情報などを表示できるほか、64チャンネルのテレビ番組や映画などをオンデマンドで鑑賞できる。中国語、英語、日本語など多言語に対応しているほか、インターネットの閲覧にも対応しており、宿泊者のニーズにあわせて多様なコンテンツを提供するという。
NECはこれまで、マンダリンオリエンタルホテルグループをはじめとしたホテル業界向けにIP電話やネットワーク機器などを導入してきたが、IP電話システムとIPテレビシステムをトータルソリューションとして提供したのは、今回が初めてという。