オラクル、旧サン製品の新版を発表--業界初の16コアプロセッサ投入 - (page 2)

田中好伸(編集部)

2010-10-19 20:13

 統合型ストレージのSun ZFS Storage Applianceシリーズは、性能が50%向上、ストレージ容量が2倍になり、処理能力が約3倍になっているという。合計4モデルが用意されている。対応するプロトコルはInfiniBand、ファイバチャネル、iSCSI、NFS、CIFSであり、重複排除や圧縮などの機能も搭載している。

 Sigler氏はSun ZFS Storage Applianceについて「簡易性、スピード、低コスト」の3つの特長があると説明している。簡易性という点では、仮想化基盤のOracle VMなどから透過的管理が可能といい、サンが開発したファイルシステム「ZFS」の技術でボリューム管理が容易になっているとしている。またスピードという点では、DRAMやフラッシュドライブ、ハードドライブを利用して高速化を図ったと説明している。

 UNIX OSのOracle Solarisは現在のバージョンが10だが、2011年内には新版として「Oracle Solaris 11」をリリース予定としている。これに先立って日本国内では2011年5月末までに「Oracle Solaris 11 Express」を提供して、Oracle Solaris 11に搭載される技術をいち早く利用できるよう準備を進めているとしている。

 「次世代の仮想化エンタープライズOS」(Sigler氏)という新版のOracle Solaris 11では、可用性と拡張性、性能、効率性、セキュリティの点で機能を向上させているという。可用性の点では、障害による停止や計画停止の時間を削減することを狙う。拡張性と性能の点では同時実行スレッドを1000まで対応させるとともに、テラバイトのメモリをサポートすることを目指す。効率性では、サーバに加えてネットワークやストレージまでも仮想化することを図る。また重複排除機能を統合することも計画している。セキュリティの点では、ZFSを暗号化するとともに、ルート権限のロール化なども考慮している。

 SPARCシリーズと同様にOracle Solarisでもロードマップを明らかにしている。2015年までに1年半か2年ごとに、可用性向上、メモリ拡張、I/O拡張性といった具合に機能を強化していく方針と説明している。

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