日立情報システムズ(日立情報)は10月22日、オフィスソフト等で作成した文書、帳票等を社外へ送受信する際の情報漏えいを防止するSaaS型の文書共有サービス「SecureXD」の提供を開始した。
SecureXDは、韓国のFasooが有する著作権管理技術(DRM:Digital Rights Management)を応用したSaaS。Microsoft Officeと連携し、メール送信時に添付ファイルを暗号化することで、アプリケーションなどで作成された文書や帳票等を、社外の特定者と情報漏えいの心配なく送受信、共有できるという。対応するアプリケーションは、Microsoft Office、Acrobat Reader、WordPad、Notepad。
ワープロや表計算、プレゼンテーションソフト等で作成された文書の暗号化に加え、電子メールアドレスをベースにした認証基盤の提供により、メールの誤配信や特定者以外への不用意な転送等による情報漏えいを防止するという。また、現状のシステム環境を活かしたまま高額な投資をすることなく、文書を共有する際のセキュリティを強化できるとしている。
文書の利用状況を常時監視し、文書の開封確認および使用ログの管理、送信後の利用権限再設定(ドキュメントの廃棄)などの機能により、情報の不正利用を防止できる。さらに、受信者へ権限を付与することで編集などの共同作業も可能という。
SecureXDのセキュリティ基盤には、Fasooの「Fasoo Secure Exchange」を利用。日本でのサービス開始に際しては、韓国のLG HITACHIより技術支援を受けている。
価格は、1ユーザー当たり月額3150円(初期導入費用が別途必要)。日立情報では今後、SecureXDを日立グループのクラウドソリューション体系である「Harmonious Cloud」のひとつとして国内企業を中心に販売し、2012年度までに累計で4億円の売上を目指す。