日立情報システムズ(日立情報)とクオリティソフト(クオリティ)は7月6日、ソフトウェアライセンス管理の分野で協業し、ソフトウェアライフサイクル管理ソリューションを共同開発したことを発表した。
企業におけるIT活用では、システムやソフトウェアを有効活用して業務効率の向上を図る傾向が強まる一方で、システムやソフトウェアを管理する時間とコストが増大している。また、ソフトウェアライセンスの適切な管理は、コンプライアンス確保の観点からも急務とされ、重要な課題になっているという。ライセンス情報の一括管理が困難なことや、業務で利用する主要ソフトウェアのライセンス形態の複雑化により、ツールだけではライセンスを管理しきれなくなったというのか実情だ。
同ソリューションは、従来、機能面で連携を図ってきた日立情報のライセンス管理システム「License Guard」とクオリティのIT資産管理ツール「QAW/QND Plus」に、日立情報のウェブ対応ワークフローシステム「快速フロー」を新たに連携させたもの。提供する機能は、帳簿上でのPCおよびソフトウェアの数量など「購入情報の一括管理」、社内ネットワークに接続している全PCの「ソフトウェア情報管理」、所有マシンや使用ソフト、所有ソフトなどの「ライセンス契約の紐付管理」「新規購入PCの自動検知」「購入情報と利用実態の付き合わせ」、そしてシステム管理者による「ソフトウェアのアンインストール(遠隔操作)」の6機能だ。
ユーザーは、同ソリューションの導入により、ソフトウェア購入フローのルール化やライセンスの過不足の把握、PC導入からソフトウェアの購入および管理までの情報管理を一元化できる。ソフトウェアのライフサイクル全般を一括して管理することで、ソフトウェアの有効利用とコスト削減を図ることができるという。また、様々なライセンス形態に対応した厳密な管理を実現するため、違法コピー防止によるコンプライアンスの徹底とリスクプライスの削減を同時に実現できるとしている。
両社は、ソフトウェアライフサイクル管理ソリューションを販売パートナーとともに拡販し、2013年3月末までに5億円の売上を目指すという。