4.ウェブのホスティング
かつてのウェブホスティング業界は、専用サーバに大枚をはたかない限り、電子メールのホスティングと同じようにひどいものだった。その後多くのベンダーは仮想化ホスティング環境に移行しており、それによって稼働時間は劇的に伸び、セキュリティリスクは大きく減り、サーバに対するよりオープンで直接的なアクセスが提供されるようになった。これは特に、単純にファイルをコピーする以上の作業を必要とする、カスタムアプリケーションを持っている企業にとっては、素晴らしいニュースだ。
5.開発テスト環境
ソフトウェア開発会社にとって、テスト環境の構築と維持は大きな仕事だ。これを正しく行うには、あらゆる種類のOS、パッチ、関連アプリケーションの組み合わせが必要となる。例えば、1つのウェブアプリケーションに100近くのテスト環境が必要になるということも、十分あり得ることだ。質の高いベンダーが、それらのテストシステムを用意してくれたり、クリックするだけで設定できるようにしてくれているのに、その大仕事を自前でやる必要があるだろうか。開発スタッフにキーを渡すだけでよく、そのスタッフがテスト環境を永久にめちゃくちゃにしてしまうようなこともないのだ。
6.動画ホスティング
わたしは数年前には、動画を一般的な動画サイトを使ってホストするという考えには反対だった。多くの企業はゲームのためのものだとしてそれらのサイトをブロックしていたし、動画に広告が置かれるという大きな問題もあり、動画の品質が落ちてしまうことも多かった。しかし今では、大手サイトは品質を向上させているし、正当な使われ方が多くなったため、それらのサイトをブロックしている企業も少なくなった。それに加え一部のサイトでは、かなり安い料金で動画をある程度コントロールできるようにしており、動画をどこに表示するかを決めたり、動画の品質を上げたりすることもできる。
7.電子メールセキュリティ
電子メールをホスティングしない場合でも、ベンダーにスパム対策やウイルス対策を任せるということについては、最初の防衛ラインとしてだけでも検討してみるべきかも知れない。どれだけの受信メールがスパムであるか調べてみれば、ベンダーにメールのスキャンを任せることで使用帯域を大幅に減らせることがわかるだろう。またこれによって、メールサーバの数も大きく減らすことができる。わたしの個人的な経験では、小さな会社であっても、メールサーバやネットワークがスパムメールの受信で溢れている場合がある。このため、ネットワークの外部で質のいいスパムスキャナを利用すると、一夜にして状況が大きく変わる可能性がある。