NECは12月21日、ネットワーク製品「UNIVERGE IP8800/Sシリーズ」において、コンパクトギガビットマルチレイヤスイッチ3モデルを同日より販売開始すると発表した。
新製品は、10/100/1000BASE-T×24ポート、10GBASE-R(SFP+)×6ポートの「S3650-24T6XW」、10/100/1000BASE-T×4ポート、1000BASE-X×20ポート、10GBASE-R(SFP+)×6ポートの「S3650-20S6XW」、10/100/1000BASE-T×48ポート、10GBASE-R(SFP+)×4ポートの「S3650-48T4XW」の3製品。出荷開始は2011年3月1日となる。
新製品は、同シリーズのボックス型スイッチとしては初めて、複数の異なるネットワークを仮想的に1台の装置に収容できる「ネットワークパーティション機能」を搭載する。これにより、1Uサイズの筐体ながら、大規模なネットワークのコアスイッチやディストリビューションスイッチとして利用できるという。これにより、部門や業務ごとにスイッチを用意する必要がなくなり、スイッチの台数や回線数を大幅に集約できるため、コスト削減、省電力、省スペースを実現できるとしている。
また、電源を入れたまま、電源ユニットやケーブルの交換などができる「ホットスワップ対応」が可能な冗長化電源ユニットを内蔵し、ネットワークを停止させずに電源の交換ができる。これにより、企業のバックボーンや社会インフラを支えるネットワークといったミッションクリティカルな分野にも適用可能とする。動作可能温度範囲が−10℃〜50℃までと広く、空調が完備されていない厳しい環境下にも設置可能だ。未使用ポートへの給電を制限する機能や、指定した日時に装置の電源をオンオフするスリープ機能などを搭載し、省電力にも配慮している。なお新製品は、将来のソフトウェアバージョンアップにより、複数台のLANスイッチを専用ケーブルまたはLANケーブルで接続し、論理的に1台のLANスイッチとして利用する「スタック機能」にも対応する。
提供価格は、S3650-24T6XWが190万円、S3650-20S6XWが296万円、S3650-48T4XWが291万円となる(いずれも税別)。NECは、通信事業者、企業、社会インフラ市場などをターゲットに新製品を拡販し、UNIVERGE IP8800/Sシリーズ全体で今後3年間に3万台の出荷を目指す。