ゲオ、Oracle Exadataで新情報系システムを稼働--システム開発はCTC

富永恭子(ロビンソン)

2011-01-05 20:00

 「ゲオショップ」などの小売店舗を運営するゲオが、新情報系システムとして「Oracle Exadata」を導入した。2010年9月より稼働を開始している。システム構築を担当した伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)と日本オラクルが1月5日に発表した。

 ゲオが運営する店舗数は、2010年9月時点で1315店舗、会員数は1250万人以上の規模。今回発表されたのは、ゲオが運営する各店舗の業績情報を集計および分析する情報系システム。Oracle Exadataで複数のシステムを統合し、データの処理速度の高速化と業績管理の処理時間の大幅短縮を実現したという。

 ゲオではこれまで、店舗数や会員数の大幅な増加に伴うシステムのパフォーマンス不足に加え、顧客分析システムや意思決定支援システムといった各種システムの分散化による運用の非効率が課題となっていた。そこで、各店舗の業績データを集計するシステムと、データを解析してレポーティングするビジネスインテリジェンス(BI)システムを統合する新情報系システムの導入を検討したという。

 構築プロジェクトでは、CTCがOracle Exadataを中心に「Oracle Business Intelligence Enterprise Edition」や「Oracle Enterprise Manager」といった周辺システムと合わせて、新情報システムの設計、構築、システム導入後の運用を担当した。日本オラクルは、国内におけるOracle Exadataの導入実績と製品ノウハウを活用したコンサルティングサービスを提供し、導入を支援したという。

 ゲオの既存データベースシステムは、Oracle製品を中心に構成されていた。このデータベースシステムの統合プロジェクトについても、Oracle製品のシステム構築に豊富な実績を持つCTCが担当した。また、CTCは、マルチベンダー環境のシステム検証を担う統合検証センター「テクニカルソリューションセンター」(TSC)を保有。このTSCにおいてゲオのシステム環境を想定した事前検証を実施したことで、構築からカットオーバーまで2カ月間という短期間でのシステム導入が可能になったとしている。

 なお、Oracle Exadataの導入に合わせ、ゲオは新システム保守のためにCTCのリモート保守サービス「System Management Service for Oracle Exadata」を採用した。同サービスは、システム障害が起きた際、リモート環境から障害の切り分け、解析を行うサービス。これにより、障害発生時においても、迅速な原因追求および復旧に向けた調査が可能だという。

 CTCでは今後、ゲオのシステム拡張を支援するとともに、Oracle Exadataビジネスの推進に注力する考えだ。

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