フォトレポート:ナチスのEnigma暗号を破れ--英国ブレッチリーパーク博物館(前編)

Daniel Terdiman (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2011-07-13 08:00

 英国ブレッチリー発--もしナチスの秘密暗号の一部が連合軍の手に落ちていなければ、ドイツ軍を打ち破るには少なくともあと2年は必要だったと言われている。

 1918年以来数十年間、ドイツ軍は諜報と軍事通信システムの中核としてEnigma暗号を使っていた。Enigmaはもともと金融関係の通信を暗号化するために発明されたものだが、この用途は結局軌道に乗らず、軍がそのシステムに有効性を見いだした。ドイツ軍はEnigmaは絶対に破れないと考えたのだ。

 しかし、ロンドンから45分の秘密裏に作られたブレッチリーパークの施設にて、届いた技術とEnigmaの1バージョンをベースに、暗号解読の達人であるポーランドの数学者たちがついにドイツ軍の考えが間違っていることを証明した。それでも、ブレッチリーパーク博物館のウェブサイトに掲載されている情報によれば「驚くほど複雑な」機械だったというEnigmaを破るには何年もかかった。

 同時にナチスの最高司令部は、Lorenzと呼ばれる機械を使って暗号化されたメッセージを送っていた。これを解読するために、ブレッチリーパークの暗号解読者たちはColossusと呼ばれるマシンを作った。

 この写真は有名なColossus Mark 2を再建したものだ。このマシンによって暗号解読者たちは、ドイツ最高司令部の暗号を素早く効率的に破ることが可能になった。最初のColossusは極秘の存在だったため、戦争終結後に分解され部品は破壊された。しかしマシンの写真が11枚残されていたため、ブレッチリーパーク博物館の学芸員が完全に動作する復元物を作ることができた。この国立コンピューティング博物館にて新しいColossusを見ることができる。

 米CNETのDaniel Terdiman記者は、「Road Trip 2011」の一環としてブレッチリーパークを訪問した。同記者は2010年にも、「Road Trip 2010」として米国メリーランド州フォートミードにある米国家安全保障局の国立暗号博物館を訪問している。同博物館には、Enigmaのコレクションなど多くの関連する品物が展示されている。今回のレポートでは、ブレッチリーパーク博物館の展示物に加え、関連するフォートミードの博物館の収蔵品も併せて紹介する。

 英国ブレッチリー発--もしナチスの秘密暗号の一部が連合軍の手に落ちていなければ、ドイツ軍を打ち破るには少なくともあと2年は必要だったと言われている。

 1918年以来数十年間、ドイツ軍は諜報と軍事通信システムの中核としてEnigma暗号を使っていた。Enigmaはもともと金融関係の通信を暗号化するために発明されたものだが、この用途は結局軌道に乗らず、軍がそのシステムに有効性を見いだした。ドイツ軍はEnigmaは絶対に破れないと考えたのだ。

 しかし、ロンドンから45分の秘密裏に作られたブレッチリーパークの施設にて、届いた技術とEnigmaの1バージョンをベースに、暗号解読の達人であるポーランドの数学者たちがついにドイツ軍の考えが間違っていることを証明した。それでも、ブレッチリーパーク博物館のウェブサイトに掲載されている情報によれば「驚くほど複雑な」機械だったというEnigmaを破るには何年もかかった。

 同時にナチスの最高司令部は、Lorenzと呼ばれる機械を使って暗号化されたメッセージを送っていた。これを解読するために、ブレッチリーパークの暗号解読者たちはColossusと呼ばれるマシンを作った。

 この写真は有名なColossus Mark 2を再建したものだ。このマシンによって暗号解読者たちは、ドイツ最高司令部の暗号を素早く効率的に破ることが可能になった。最初のColossusは極秘の存在だったため、戦争終結後に分解され部品は破壊された。しかしマシンの写真が11枚残されていたため、ブレッチリーパーク博物館の学芸員が完全に動作する復元物を作ることができた。この国立コンピューティング博物館にて新しいColossusを見ることができる。

 米CNETのDaniel Terdiman記者は、「Road Trip 2011」の一環としてブレッチリーパークを訪問した。同記者は2010年にも、「Road Trip 2010」として米国メリーランド州フォートミードにある米国家安全保障局の国立暗号博物館を訪問している。同博物館には、Enigmaのコレクションなど多くの関連する品物が展示されている。今回のレポートでは、ブレッチリーパーク博物館の展示物に加え、関連するフォートミードの博物館の収蔵品も併せて紹介する。

提供:Daniel Terdiman/CNET

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]