立命館大学は端末数4500台のシンクライアントシステムを導入した。大学としては最大規模という。構築したNECが7月14日に発表した。
立命館大が導入したのは、ネットブート型のシンクライアントシステム。ネットブート型はOSやアプリケーションをサーバからロードして、端末側で実行する方式。アプリケーションや周辺機器の制約が少ないというメリットがあるとされている。同大学の場合、衣笠やびわこ・くさつ、朱雀など5つのキャンパスのPC教室やフリースペースに計4500台のシンクライアント端末を設置している。
端末にはプログラミングや解析、画像処理、文書作成など約170種のアプリケーションが利用されている。OSやアプリケーションをサーバで一元管理することで、パッチ適用やソフトの追加更新、カリキュラムの変更に伴うシステム環境の変更など、これまでキャンパスごとに別々に行っていたシステム運用を可能な限りまとめ、総所有コスト(TCO)を削減できるとしている。システム環境は一元管理されており、学生は教室やキャンパスを移動しても、各シンクライアント端末からサーバにアクセスして同一のシステム環境を利用できる。
今回のシステムでは、サーバとして「Express5800/R120b-1」を20台、シンクライアントとして「Mate MY32B」を4500台導入している。低消費電力性により、年間消費電力量を約50%削減できると見込まれており、従来システムと比べて約50%のCO2を削減できるとしている。