漫画やアニメグッズの販売などを展開する虎の穴は、ECサイトをリレーショナルデータベース(DB)「Sybase Adaptive Server Enterprise(ASE)15」で刷新した。サイベースが9月7日に発表した。
虎の穴の主要販売チャネルであるECサイトは、1日の平均ページビュー1200万件、会員数100万人を超える大規模なものであり、会員数は毎月2万人平均で増加し続けているという。
比較的小ロットな商品アイテムを膨大な種類に渡って扱っており、イベント開催時など特定の時期に通常の十数倍を超えるネットワークトラフィックが集中することなどから、システム負荷が高く、従来のDBではレスポンス面やコストパフォーマンス面で問題を抱えていたとしている。
こうした問題を解決するために、虎の穴はECサイトに加え、基幹業務システムとなる商品管理や注文管理、集荷管理、発送管理などすべてのシステムについてASE 15を実装し、ECサイトトータルシステムと呼ばれる基幹システムを構築している。新システムは8月中旬から稼働している。
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会員登録や注文登録などの結果を格納したマスタDBの情報は、データ移動のためのミドルウェア「Sybase Replication Server」のレプリケーション情報によって複数の参照専用DBにコピーされ、そこから会員認証や注文確定、在庫確認、商品検索の各アプリケーションが情報を参照する形態を取ることでレスポンスを向上させているという。
虎の穴ではASE 15とReplication Serverの導入で、エンドユーザーが求めるスピードとパワーを実現しながら、同時に優れたコストメリットも得られるようになったとしている。実稼働中でも各種のポリシーや構成の変更、チューニングできるASE 15は、24時間365日稼働が必要とされるECサイトにとって、有効な技術で運用面でも貢献しているという。