東急建設が、ゲートウェイシステムにパロアルトネットワークスの次世代ファイアウォール製品「PA-2050」を採用した。従来システムの機能を統合し、年間数百万円のコスト削減を実現したという。パロアルトが9月8日に発表した。
東急建設の従来のゲートウェイシステムは、ルーター、ファイアウォール、アンチウィルスウイルスサーバ、URLフィルタリングサーバで構成されていた。システムの導入は2004年で、現在までに老朽化が進んだことから、トラフィック増に性能が追いつかなくなっていたという。また、従来のシステムは運用負荷が大きく、ソフトウェアライセンスの更新やハードウェアの保守など、高額な運用コストも課題となっていた。
東急建設では、トラフィックのボトルネックを解消するとともに、5年後のトラフィック増に対しても性能を維持できること、セキュリティ機能を統合することで運用負荷とコスト削減を実現することを要件としてリプレースを検討。さらなるセキュリティの向上と運用コストの削減を目指し、実機検証を経て導入されたのがPA-2050だった。
PA-2050は、アプリケーション毎の可視化と制御を兼ね備えた次世代ファイアウォール。スループット性能は1Gbps(脅威防御使用時は500Mbps)、専用プロセッサとメモリを搭載し、ネットワーク制御、セキュリティ、脅威防御、URLフィルタリング、管理機能を提供する製品だ。
PA-2050の導入により、従来システムを構成していたルーター、ファイアウォール、アンチウイルスサーバ、URLフィルタリングサーバが機能統合され、年間数百万円のコスト削減を実現した。スループットも従来比で最大20Mbps以上向上(ピーク時)し、業務に影響を与えるような遅延もなくなったという。また、可視化と制御が可能なアプリケーション数が多いことに加え、検出の精度も高く、セキュリティリスクとなる危険性があるVPNソフトやP2Pアプリケーション、ウェブサイトに埋め込まれたアプリケーションを把握できるようになったとしている。
東急建設では、顧客や協力企業とCAD図面などの大容量データをやり取りする際、ウェブサービスのオンラインストレージや外部のファイル転送サービスを利用していた。今後は、社内に安全なファイル共有/転送の仕組みを構築する意向。今後は外部のサービス利用を禁止し、より安全な環境を目指すとしている。