多様化するデータ爆発--ストレージ管理も多様化して重要性が増す

田中好伸 (編集部) 2011年09月22日 17時22分

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 改めて「ビッグデータ」という言葉を持ち出すまでもなく、企業内のデータ爆発の流れはとどまるところを知らない。

 IDC Japanの予測によれば、国内のディスクストレージ容量は2015年で5000Pバイトを超えるという。2010~2015年の平均成長率で見ると、全体で45.1%だが、構造化データは21.7%、非構造化データは53.5%という伸びだ。守るべき必要のあるデータは複製が取られる。そのため複製データもまた40.6%という増加を示すことになる。

 PC1人1台は当たり前であり、エンドユーザーが生成するWordやExcel、PowerPointといったドキュメント類が常に氾濫しているのは言うまでもない。YouTubeなどの影響を受けて企業内でも動画を多用することはもはや珍しいことではない。さらにスマートフォンやタブレットから派生するデータも重要になりつつあり、ソーシャルメディアを中心にしたネットサービスのデータもまた企業にとって大きな意味を持つようになっている。構造化データよりも非構造化データの増加率が大きいのは、こうした背景があるからだ(私見だが、データ爆発の背景にあるのは、データのコンシューマライゼーションというものなのかもしれない)。

 シマンテックの星野隆義氏(システムエンジニアリング本部ストレージ&クラスター製品担当技術部長)は9月21日の「ビッグデータ時代のストレージ管理」と題した会見で、この調査に触れて「非構造化データと複製データの管理が重要な課題」になっていると説明する。その解決策として「データの特性に応じたストレージと大容量を管理する技術の重要性が増す」(星野氏)ことになる。

 ディスクストレージの接続環境別に売上高を予測してみると、2010~2015年の平均成長率はDASが11.5%減、FC-SANが1.0%減であるのに対してNASが8.1%、iSCSIが34.9%となっている。注目されているFCoEは2012~2013年に立ちあがるものと見られている。NASやiSCSI、FCoEのIPベースストレージの構成比は2010年の18.4%から2015年には39.5%に拡大するとの見込みだ。これらのデータに触れて星野氏は接続環境について「DASとFCがほとんどを占めていた時代から多様化の時代へ」移行することになるとみている。

 IDC Japanの調査では、2011年度にストレージに投資する際の重点項目も調べており、回答の1位として「データ量増大への対応」、2位に「バックアップの効率化」が挙げられている。データ量増大は、新しい課題をもたらすことになる。その課題とは、管理対象データが増大するだけでなく、管理すべきデータが多様化することでもあり、そこから管理環境が複雑化するとともに管理負荷も増大するという課題も見えてくる。

 調査は、ディスクストレージの選択基準も調べている。次にストレージを更新する時に何を重視するかについて、「サーバ仮想化環境での運用性」を挙げるユーザーが多い。「シンプロビジョニング機能」や「外部ストレージの仮想化機能」、「階層型ストレージ」なども選択基準にするユーザーが多いという状況が明らかになっている。この状況について星野氏は「ストレージの機能に対するニーズが多様化している。仮想化環境で利用が拡大するとともに、ストレージの新技術の利用範囲が拡大していることもうかがえる」としている。

 星野氏は、これらの実態からデータ爆発に対応するためには、「ストレージ利用率の向上が求められている」と説明。業務系サーバでも仮想マシンの利用が普及していることから「データ管理が複雑化している」として「仮想化環境特有の問題を解決する必要」があり、「データの最適な配置も求められている」という認識を示している。ストレージの接続形態が多様化するとともに、ストレージの管理が複雑になっていることから「ハードウェアロックインの回避と管理の標準化が必要」とも主張している。

 ストレージ利用率の向上策として星野氏が挙げるのがシンプロビジョニング機能だ。ストレージに対して将来的にアプリケーションが必要とするであろう容量を事前に割り当てておき、物理的なストレージは実際のデータ量の増加にあわせて順次、透過的に追加できるという機能だ。つまりシンプロビジョニングは「たとえば実際には10Tバイトの容量を100Tバイトに見せかける」(星野氏)ことができる。星野氏は、EMCやHPなどのストレージハードウェアのシンプロビジョニングは有効としながらも「ハードウェアでは、いったん割り当てられた領域は解放できない」と説明する。

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