日本インフォア、モバイル対応実現する「Infor10 Motion」を世界初公開

山下竜大

2012-01-18 10:59

 日本インフォア・グローバル・ソリューションズ(日本インフォア)は1月17日、業界・業種特化型アプリケーションスイート製品である「Infor10」の機能をモバイル向けに拡張するアプリケーション開発用プラットフォーム「Infor10 Motion」の概要を世界に先駆けて日本で発表した。

 Infor10 Motionは、「Infor10 Motion Server」「Infor10 Motion App Manager」「Infor10 Motion Builder」および各種アプリケーションで構成されるプラットフォーム製品。同社が展開するクラウドサービス「Infor24」をベースに、Infor10 IONで連携されたバックエンドのERPをモバイル環境から利用可能にする。

 Infor10 Motion Serverは、サービスの基盤となるアプリケーションサーバであり、Infor10 Motion App Managerは、ユーザーやセキュリティ、ライセンスなどを管理する管理ツール。Infor10 Motion Builderは、アプリケーションを開発するためのソフトウェア開発キット(SDK)となる。

 またInfor10 Motion Builderを利用して、Infor10 Motion用のアプリケーションを開発する開発者のためのコミュニティも展開していく計画。Infor Motion&Apps担当プロダクトマネジャーであるNick Borth氏は、「開発者コミュニティは、Infor10 Motion用アプリ開発に参入するための障壁を下げる重要なポイント」と話している。

  • プラットフォームとして提供されるinfor10 motion※クリックで拡大

  • Infor Motion&Apps担当プロダクトマネジャーのNick Borth氏

英語、日本語など9カ国語のアプリを展開

 アプリケーションとしては、まずは「Infor10 Road Warrior」および「Infor10 ION Pulse」を提供。まずiPad用の英語版が1月中に公開され、続いてiPhone用の英語版が2月中に公開される。その後、日本語版、仏語版、独語版など、9カ国語に対応される計画となっている。

 Road Warriorは製品名が示すとおり、各地を飛び回るビジネスマンを支援するためのアプリケーション。外出先から顧客情報を検索して、コンタクト情報や受注状況など、必要な情報を引き出すことなどができる。また、ニュースや為替情報、SNSなどのサービスをコンタクト情報などと連携することもできる。

 一方、ION Pulseは、モバイルデバイス上のダッシュボードをカスタマイズするための機能を提供。次期バージョンでは、モバイルデバイス上で更新した情報を、デスクトップ側に同期する機能も搭載される。また2012年には、経費精算やフィールドサービス、従業員管理、受注・生産・出荷管理、ホワイトボードなどのアプリも順次公開される予定だ。

 Infor10 Motionの国内展開について、執行役員 ビジネスコンサルティング本部 本部長の植木貴三氏は、「現在Infor24は米国のデータセンターで展開しているが、今後は国内でも展開していく予定。また2012年後半に向け、企業情報やニュース、SNSなど、日本のサービスとの連携や国内開発者向けコミュニティの展開なども計画している」と話す。

 Borth氏は、「Infor10 Motionは、モバイルデバイスから情報を参照するだけのツールではない。社外で動き続ける人、社内(工場内)で動き続ける人、動き続けるビジネスを支援するために必要なあらゆる機能にフォーカスしたプラットフォーム製品。スマートなデバイスのためのスマートなアプリを提供していく」と話している。

  • iPadを使ったRoad warriorのデモでは、地図上で顧客を検索し、その顧客の受注状況をグラフ化して見せた※クリックで拡大

  • 日本インフォア 執行役員 ビジネスコンサルティング本部 本部長植木貴三氏

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