東芝テックと米IBMは4月17日、東芝テックがIBMのリテールストアソリューション(RSS)事業を8億5000万ドルで取得することで合意したと発表した。6月後半から7月をめどに事業譲渡が成立する予定。
RSS事業は、販売時点情報管理(POS)システムの端末が中心となっている。東芝テックは持ち株会社を設立、各国に新会社が設立される。東芝テックは持ち株会社の80.1%を取得、新会社を傘下におさめる。
持ち株会社の19.9%はIBMが一定期間保持するが、最終的には東芝テックの100%子会社になる。現在IBMでRSS担当ゼネラルマネージャーを務めるSteven Ladwig氏が米事業会社の最高経営責任者になる予定としている。
米IBMのRSS事業の世界シェアが22%程度、東芝テックが7%とされ、事業取得完了で東芝テックは約3割の世界シェアを獲得することになる。東芝テックは、ユーザー企業のグローバル店舗展開にあわせ、計画から導入、保守までをカバーする体制を構築するという。
東芝テックとRSS事業部門の商品力と販売力を組み合わせることで、量販店や専門店、コンビニエンスストアなどの市場を深掘りし、飲食店をはじめとするホスピタリティ市場でもプレゼンスを強化していくとしている。